マトリックス レザレクションズ(2022年・洋画)のイメージ
洋画2022年SF2020年代アメリカ

マトリックス レザレクションズ

評価が難しい作品です。やろうとしたことは分かるのですが、観ていて楽しくはありません。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・共同脚本
ラナ・ウォシャウスキー
出演
キアヌ・リーブス、キャリー=アン・モス、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世
製作国
アメリカ
公開
2022年
シリーズ
第4作

あらすじ(ネタバレなし)

トーマス・アンダーソンは、伝説的なゲーム『マトリックス』を作ったデザイナーとして知られています。しかし彼は現実と虚構の区別がつかなくなり、精神科医の治療を受けていました。

会社からは、続編を作れという指示が下ります。「作らないなら権利者が勝手に作る」という圧力の中で、企画会議が進んでいきます。

そんな中、彼はカフェで見かける女性ティファニーに強く惹かれます。彼女には、どこかで会ったという確信がありました。

ここが見どころ

自己言及の構造

冒頭から、続編制作をめぐる会議が延々と描かれます。「なぜ続編を作るのか」という問いを、作品自身が扱っている。この開き直りは面白い。

過去作の映像の引用

旧三部作の場面が繰り返し挿入されます。記憶の断片として機能する一方、比較を招く構造でもあります。

トリニティを軸にした結末

終盤の焦点はネオではなくトリニティに移ります。シリーズの構図を反転させる試みです。

この映画について:続編を作らされることについての、続編。

この作品の企画意図ははっきりしています。望まない続編を作らされる状況そのものを、作品にしてしまう。その姿勢は誠実であり、皮肉でもあります。

問題は、その自己言及が娯楽としての満足を犠牲にしていることです。アクションは旧作に及ばず、とくに格闘場面のカメラワークと編集は明らかに劣化しています。

旧作の映像を引用する構成も、比較を強いる結果になりました。並べて見せられれば、当然そちらのほうが良く見えます。

評価は難しい。批評としては読み応えがあり、映画としては物足りない。シリーズのファンほど複雑な気持ちになる作品です。

この作品の良さ

  • 続編制作そのものを扱った自己言及
  • トリニティを軸に据えた構図の反転
  • 商業的な圧力への批評性
  • キアヌ・リーブスの佇まい

当サイトの評価

3.1/5.0

続編を作らされることについての、続編。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本2.9
映像美3.7
音楽3.5
演技3.3
余韻3.0

世間ではどう評価されているか

シリーズ
第4作 18年ぶり
公開
2022
備考
劇場と配信 の同時公開

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

『マトリックス レボリューションズ』から18年ぶりのシリーズ第4作です。劇場公開と配信が同時に行われました。

続編制作をめぐる状況を作中で自己言及的に扱った構造が話題となりましたが、興行・評価ともに振るいませんでした。

こんな人におすすめ

  • シリーズを追ってきた人
  • 自己言及的な構造に興味がある人
  • 評価の低い作品を自分で判断したい人

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