幻の光MABOROSI
邦画1995年ドラマ1990年代是枝裕和

幻の光

後年の是枝作品とはかなり作風が違います。静かで、暗く、説明がありません。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
是枝裕和
原作
宮本輝
出演
江角マキコ、浅野忠信、内藤剛志
上映時間
110分
公開
1995年12月

あらすじ(ネタバレなし)

大阪。ゆみ子は幼なじみの郁夫と結婚し、生まれたばかりの息子と穏やかに暮らしていました。しかしある夜、郁夫は線路を歩いて列車にはねられ、命を落とします。

理由は誰にも分かりません。数年後、能登の漁村へ再婚したゆみ子は、新しい家族と暮らしながら、答えの出ない問いを抱え続けます。

ここが見どころ

引きの固定画

ほとんどのカットが遠く、人物の表情が見えません。近づかないことで、彼女の内側に立ち入らないという姿勢です。

能登の葬列

終盤、浜辺を進む葬列を遠景で捉えた長いカット。この映画でもっとも有名な場面です。

この映画について:夫がなぜ死んだのか、最後まで分からない。

説明が一切ありません。夫がなぜ死んだかは、最後まで明かされない。それを抱えたまま生きるという話です。

後年の是枝作品にある会話の温かさは、ここにはほとんどありません。むしろ侯孝賢やアンゲロプロスに近い作風です。

難点は、テンポが極端に遅く、画面も暗いことです。集中できる状態でないと厳しい作品です。

この作品の良さ

  • 引きの固定画による距離感
  • 説明を一切しない構成
  • 能登の葬列の場面

当サイトの評価

4.6/5.0

夫がなぜ死んだのか、最後まで分からない。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美5.0
音楽4.5
演技4.5
余韻4.9

世間ではどう評価されているか

ヴェネツィア
受賞 撮影賞・1995年
IMDb
7.5 /10
記録
劇映画デビュー作 是枝裕和の第1作

ヴェネツィア国際映画祭で撮影賞を受賞しました。是枝裕和監督の劇映画デビュー作であり、後年の作風とは大きく異なることでも知られます。

こんな人におすすめ

  • 極端に静かな映画が平気な人
  • 映像で語る作品が好きな人
  • 是枝作品を最初から追いたい人

配信を探す

各サービスで「幻の光」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。