幻の光MABOROSI
幻の光
後年の是枝作品とはかなり作風が違います。静かで、暗く、説明がありません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 是枝裕和
- 原作
- 宮本輝
- 出演
- 江角マキコ、浅野忠信、内藤剛志
- 上映時間
- 110分
- 公開
- 1995年12月
あらすじ(ネタバレなし)
大阪。ゆみ子は幼なじみの郁夫と結婚し、生まれたばかりの息子と穏やかに暮らしていました。しかしある夜、郁夫は線路を歩いて列車にはねられ、命を落とします。
理由は誰にも分かりません。数年後、能登の漁村へ再婚したゆみ子は、新しい家族と暮らしながら、答えの出ない問いを抱え続けます。
ここが見どころ
引きの固定画
ほとんどのカットが遠く、人物の表情が見えません。近づかないことで、彼女の内側に立ち入らないという姿勢です。
能登の葬列
終盤、浜辺を進む葬列を遠景で捉えた長いカット。この映画でもっとも有名な場面です。
この映画について:夫がなぜ死んだのか、最後まで分からない。
説明が一切ありません。夫がなぜ死んだかは、最後まで明かされない。それを抱えたまま生きるという話です。
後年の是枝作品にある会話の温かさは、ここにはほとんどありません。むしろ侯孝賢やアンゲロプロスに近い作風です。
難点は、テンポが極端に遅く、画面も暗いことです。集中できる状態でないと厳しい作品です。
この作品の良さ
- 引きの固定画による距離感
- 説明を一切しない構成
- 能登の葬列の場面
当サイトの評価
4.6/5.0
夫がなぜ死んだのか、最後まで分からない。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 5.0 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.9 |
世間ではどう評価されているか
- ヴェネツィア
- 受賞 撮影賞・1995年
- IMDb
- 7.5 /10
- 記録
- 劇映画デビュー作 是枝裕和の第1作
ヴェネツィア国際映画祭で撮影賞を受賞しました。是枝裕和監督の劇映画デビュー作であり、後年の作風とは大きく異なることでも知られます。
こんな人におすすめ
- 極端に静かな映画が平気な人
- 映像で語る作品が好きな人
- 是枝作品を最初から追いたい人
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