リズと青い鳥LIZ AND THE BLUE BIRD
邦画2018年アニメ2010年代山田尚子

リズと青い鳥

本編を知らなくても観られますが、知っているとより効きます。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
山田尚子
脚本
吉田玲子
音楽
牛尾憲輔
原作
武田綾乃
制作
京都アニメーション
上映時間
90分
公開
2018年4月

あらすじ(ネタバレなし)

高校3年の春。吹奏楽部でオーボエを吹く鎧塚みぞれと、フルートの傘木希美は、幼い頃からの友人です。みぞれにとって希美は、自分を音楽に導いてくれた特別な存在です。

コンクールの自由曲は『リズと青い鳥』。童話を題材にしたその曲には、オーボエとフルートの掛け合いがあります。

物語の中で、リズは大切にしていた青い鳥を手放します。二人はそれぞれ、自分をリズだと思っています。

ここが見どころ

音の設計

上履きが床をこする音、制服の擦れる音、息を吸う音。台詞のない時間を、環境音だけで持たせます。

足元のカット

顔ではなく足や手を映すカットが極端に多い。視線を合わせられない関係が、画面設計そのものになっています。

終盤の演奏

オーボエのソロが、それまでの関係の答えになります。台詞での説明はありません。

この映画について:足音と衣擦れの音だけで、二人の距離を測る。

この作品が扱っているのは、「相手に必要とされたい」という気持ちが、相手を縛ることになるという関係の問題です。少女同士の友情という枠に収まりません。

山田尚子の演出は、感情を台詞で説明することをほぼ放棄しています。その分、観る側の集中を要求します。

難点は、90分間ほとんど事件が起きないことと、シリーズの前提知識があると理解が深まることです。

この作品の良さ

  • 音の設計
  • 台詞に頼らない演出
  • 終盤の演奏

当サイトの評価

4.4/5.0

足音と衣擦れの音だけで、二人の距離を測る。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美4.8
音楽4.9
演技4.3
余韻4.7

世間ではどう評価されているか

受賞
各アニメ賞 作品賞・監督賞ほか
制作
京都アニメーション
IMDb
7.5 /10

国内外のアニメーション賞で高い評価を受け、山田尚子監督の代表作のひとつとされています。

テレビシリーズ『響け!ユーフォニアム』の派生作品にあたります。

こんな人におすすめ

  • 繊細な演出が好きな人
  • 音の作り込みを味わいたい人
  • 静かな作品が平気な人

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