THE LIVES
OF OTHERS
OF OTHERS
善き人のためのソナタ
静かな作品ですが、構成は非常に強い。最後の一行で全部が決まります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
- 出演
- ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ
- 製作国
- ドイツ
- 上映時間
- 137分
- 日本公開
- 2007年2月
あらすじ(ネタバレなし)
1984年の東ベルリン。国家保安省の大尉ヴィースラーは、体制に忠実な人物として、劇作家ドライマンの監視を命じられます。屋根裏に機材を持ち込み、24時間の盗聴が始まります。
しかし監視を続けるうち、ヴィースラーはドライマンたちの生活と芸術に触れていきます。報告書に嘘を書き始めた彼は、自分の立場を危険にさらしていきます。
ここが見どころ
屋根裏の男
ヴィースラーはほとんど何もしません。聞いているだけの男の変化を、表情の最小限の動きで見せるという難しい演出です。
最後の一行
終盤、書店での短いやり取り。この一言のために137分があると言っていい締め方です。
この映画について:盗聴していた側が、盗聴していた相手に変えられる。
監視社会を扱いながら、告発ではなく一人の変化に絞っているのが優れた点です。制度の説明は最小限で、屋根裏の男だけを見ていればいい。
主演のウルリッヒ・ミューエは、実際に東ドイツで監視を受けた経験があると語っています。その事実が芝居の重みになっています。
難点は、東ドイツの実態としては理想化されているという歴史学者からの批判があることです。ただ、映画としての完成度は非常に高い。
この作品の良さ
- 監視する側の変化に絞った構成
- ウルリッヒ・ミューエの抑制された芝居
- 最後の一行の効き方
当サイトの評価
4.7/5.0
盗聴していた側が、盗聴していた相手に変えられる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.9 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.6 |
| 演技 | 4.9 |
| 余韻 | 4.9 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 受賞 外国語映画賞
- IMDb
- 8.4 /10
- 監督
- 長編デビュー作 第1作での受賞
第79回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞。監督の長編デビュー作での受賞という異例の結果でした。
こんな人におすすめ
- 静かな人間ドラマが好きな人
- 監視や体制を扱った話に興味がある人
- 最後で持っていかれたい人
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