
ライフ・イズ・ビューティフル
題材の扱い方に批判もある作品です。感動作として紹介されがちですが、そこも含めて書きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本・主演
- ロベルト・ベニーニ
- 出演
- ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ
- 製作国
- イタリア
- 上映時間
- 116分
- 日本公開
- 1999年4月
あらすじ(ネタバレなし)
1930年代のイタリア。陽気で口の達者なユダヤ系の青年グイドは、教師のドーラに一目惚れし、あの手この手で彼女の心を掴みます。二人は結婚し、息子ジョズエが生まれます。
しかし戦争が進み、一家は強制収容所へ送られます。グイドは幼い息子に、これは1000点を集めると戦車がもらえるゲームなのだと言い聞かせ、最後までその嘘を演じ続けます。
ここが見どころ
前半と後半の断絶
前半は完全に喜劇です。その明るさを知っているからこそ、後半で同じ人物が同じ調子で振る舞うことが痛い。
父の演技
収容所でも大声で冗談を言い続ける。この演技は息子のためであり、同時に自分が壊れないためでもあると読めます。
この映画について:強制収容所を、息子には「ゲーム」だと言い張る。
感動作として広く受け取られましたが、実際には嘘をつき通すことの過酷さの話です。グイドは一度も本当のことを言えないまま終わります。
ロベルト・ベニーニの喜劇役者としての技術が全部使われており、その技術が悲惨な状況で使われることの落差が、この映画の設計そのものです。
一方で、ホロコーストを寓話として扱うことへの批判は公開当時から強くありました。収容所の実態が簡略化されすぎているという指摘は正当だと思います。歴史の記録として観る作品ではありません。
この作品の良さ
- 前半の喜劇と後半の断絶
- 喜劇の技術が悲劇に転用される設計
- 子役の使い方
当サイトの評価
強制収容所を、息子には「ゲーム」だと言い張る。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.6 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.6 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 3冠 主演男優賞・外国語映画賞・作曲賞
- カンヌ
- 審査員グランプリ 1998年
- IMDb
- 8.6 /10
アカデミー賞で主演男優賞・外国語映画賞・作曲賞を受賞。英語以外の作品で主演男優賞を獲るのは極めて異例です。同時に、題材の扱いをめぐる議論も長く続いています。
こんな人におすすめ
- 感動作を求めている人
- 喜劇と悲劇の混ざった作品が好きな人
- 議論のある題材を自分で判断したい人
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