
レオン
有名な一本ですが、公開から30年経って評価が難しくなっている作品でもあります。良さと引っかかりを両方書きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- リュック・ベッソン
- 出演
- ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマン
- 製作国
- フランス
- 上映時間
- 110分(劇場版)/133分(完全版)
- 日本公開
- 1995年3月
あらすじ(ネタバレなし)
ニューヨーク。イタリア移民のレオンは、腕は一流だが読み書きができず、観葉植物の鉢だけを持って部屋から部屋へ移り住む殺し屋です。
同じアパートに住む12歳のマチルダは、麻薬取引に関わっていた父のせいで、家族全員を汚職刑事に殺されます。逃げ込んだ先はレオンの部屋でした。彼女は復讐のため、殺し屋の仕事を教えてほしいと言い出します。
ここが見どころ
生活の描写
牛乳を飲み、植物に水をやり、椅子で眠る。殺しの場面より、部屋での生活のほうが丁寧に描かれています。だから二人の関係が成立して見えます。
ゲイリー・オールドマンの悪役
薬を飲んでからクラシックを語り出す汚職刑事。過剰な芝居ですが、この作品の非現実的な温度に合っています。
植物という記号
根を張らない鉢植えが、レオンそのものの比喩として最初から最後まで使われます。ラストの一手も含めて、この記号が全編を通しています。
この映画について:不器用な殺し屋と、12歳の少女。危うさごと成立している。
アクション映画として観ると、実は撃ち合いの時間はそれほど長くありません。中心にあるのは他者と暮らしたことのない男が、初めて誰かの生活に巻き込まれる話です。だから静かな場面のほうが記憶に残ります。
ジャン・レノの抑えた芝居と、当時13歳だったナタリー・ポートマンの存在感が突出しています。特に彼女は、子役の枠を明確に超えています。
一方で、二人の関係の描き方には現在の目で見ると明確に危うい部分があり、特に完全版で追加された場面はそれが強くなります。この点を無視して名作と呼ぶのは難しいと思っています。観る前に知っておいたほうがいい要素です。
この作品の良さ
- 生活の描写を積み重ねて関係を作る脚本
- ジャン・レノとナタリー・ポートマンの芝居
- 植物という比喩を最後まで通す構成
当サイトの評価
不器用な殺し屋と、12歳の少女。危うさごと成立している。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.7 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 4.9 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- IMDb
- 8.5 /10
- 公開
- 1994 フランス映画
- 評価
- 分かれる 近年は描写への批判もある
リュック・ベッソン監督がアメリカを舞台に撮った作品で、世界的にヒットしました。日本での人気は特に高く、繰り返し放送されています。
近年は成人男性と少女の関係の描き方について批判的に語られることが増えており、評価が固定していない作品でもあります。作品としての完成度と、その点は分けて考える必要があります。
こんな人におすすめ
- 静かな場面の積み重ねが好きな人
- 90年代の映画の空気を知りたい人
- 有名な作品を自分の目で判断したい人
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