影武者KAGEMUSHA
邦画1980年時代劇1980年代黒澤明

影武者

初期の黒澤作品とは作りがかなり違います。物語の切れ味より、絵画的な完成度を味わう一本です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
黒澤明
出演
仲代達矢、山崎努、萩原健一
海外版製作総指揮
ジョージ・ルーカス、フランシス・フォード・コッポラ
上映時間
179分
公開
1980年4月

あらすじ(ネタバレなし)

戦国時代。武田信玄が狙撃を受け、死期を悟ります。遺言は「三年間、自分の死を隠せ」。家臣たちは、信玄と瓜二つの罪人を影武者に仕立てます。

はじめは嫌々務めていた男が、次第に役に入り込んでいきます。周囲を欺き通せるのか、そして本人が自分を見失わないのか。武田家の運命は、彼の演技にかかっていました。

ここが見どころ

色彩設計

旗指物、甲冑、空。絵画のように配置された色が全編を支配します。黒澤監督が絵コンテを描き込んだことでも知られます。

長篠の合戦

終盤の合戦は、戦闘そのものをほとんど映さず、待つ側と倒れた後だけを見せます。省略の仕方が独特です。

この映画について:色と人数で押し切る、黒澤明の後期の代表作。

物語としては単純で、心理描写も多くありません。この映画の価値は、画面の作り込みと物量にほぼ集中しています。色、構図、人数、馬。

影武者が役に飲み込まれていく過程は面白いのですが、掘り下げは浅い。ここを物足りなく感じる人は多いと思います。

179分は長く、中盤は儀礼や軍議が続きます。絵として観る覚悟がある人向けの一本です。海外での資金調達によって完成した経緯も有名です。

この作品の良さ

  • 絵画的な色彩設計
  • 合戦の物量と省略の仕方
  • 仲代達矢の二役

当サイトの評価

4.5/5.0

色と人数で押し切る、黒澤明の後期の代表作。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.3
映像美5.0
音楽4.6
演技4.7
余韻4.5

世間ではどう評価されているか

カンヌ
パルムドール 1980年
IMDb
7.9 /10
製作
海外の支援 ルーカスとコッポラが尽力

1980年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。国内で資金が集まらず、ジョージ・ルーカスとフランシス・フォード・コッポラの尽力で海外資本が入って完成したという経緯を持ちます。

こんな人におすすめ

  • 映像の作り込みを味わいたい人
  • 時代劇の大作が観たい人
  • 黒澤作品を一通り追いたい人

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