WONDERFUL LIFE
素晴らしき哉、人生!
「いい話」として紹介されがちですが、そこに至るまでがかなり厳しい作品です。だから最後が効きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- フランク・キャプラ
- 出演
- ジェームズ・スチュワート、ドナ・リード、ライオネル・バリモア
- 上映時間
- 130分
- 公開
- 1946年(アメリカ)
あらすじ(ネタバレなし)
小さな町ベッドフォード・フォールズ。ジョージ・ベイリーは、世界を見に行く夢を何度も持ちながら、そのたびに家業や町の事情に足を取られ、一度も町を出られないまま歳を重ねます。
そしてクリスマス・イヴ、会社の金が紛失し、彼は破滅の淵に立たされます。橋の上で身を投げようとしたとき、一人の老人が現れます。彼は、ジョージが生まれなかった場合の町を見せると言います。
ここが見どころ
諦めの積み重ね
旅行の切符、進学、新婚旅行。ジョージが何かを諦める場面が、2時間近く積み重ねられます。ここが丁寧だから、最後の反転が効く。
存在しない世界
彼がいなかった町の描写は、想像よりずっと殺伐としています。ファンタジーとして甘くしていないのが良い。
この映画について:前半2時間、主人公はずっと諦め続けている。
クリスマス映画として定着していますが、大半は夢が潰れていく話です。主人公はいい人ですが、その善良さがそのまま彼を町に縛りつけていく。この皮肉が最後まで消えません。
だからこそ、終盤の反転が単なるご都合主義に見えません。彼が積み上げたものは、本人が思っていたのと違う形で残っていた、という結論には説得力があります。
難点は130分という長さと、いまの目で見ると素朴すぎる部分があることです。また、公開当時は興行的に失敗しており、名作扱いされるようになったのは後年のことです。
この作品の良さ
- 諦めの積み重ねを丁寧に描く前半
- 存在しない世界を甘くしない描写
- ジェームズ・スチュワートの芝居
当サイトの評価
前半2時間、主人公はずっと諦め続けている。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.8 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.4 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 4.9 |
世間ではどう評価されているか
- 公開時
- 不振 興行的には失敗
- IMDb
- 8.6 /10
- 現在
- 定番 クリスマスの恒例放送作品
公開当時は興行的に振るわず、評価も限定的でした。著作権の管理が一時期途切れ、テレビで繰り返し放送されたことが再評価のきっかけになったと言われています。
こんな人におすすめ
- クリスマスに観る一本を探している人
- 苦さのある感動作が好きな人
- 古典に挑戦してみたい人
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