いのちの停車場(2021年・邦画)のイメージ

いのちの停車場

3.6/5当サイトの評価(5点満点)

答えの出ない問題を、答えが出ないまま扱った作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
成島出
原作
南杏子『いのちの停車場』
出演
吉永小百合、松坂桃李、広瀬すず、田中泯
製作国
日本
公開
2021年
題材
在宅医療・終末期医療

あらすじ(ネタバレなし)

東京の救命救急センターで働いていた医師の白石咲和子は、ある出来事の責任を取って職を辞し、故郷の金沢へ戻ります。

新しい勤め先は、小さな在宅医療専門のクリニックでした。救急とはまったく違う、患者の家に出向く医療です。

彼女が向き合うのは、治すことのできない患者たちでした。そして自身の父もまた、痛みを抱えて生きています。

ここが見どころ

在宅医療の描写

患者の家の中で医療が行われます。病院という装置がない場所で何ができるかが具体的に示されます。

複数の患者の事例

小児がん、認知症、事故の後遺症。それぞれ別の困難が並べられ、単一の答えが出ないことを示します。

終盤の問い

父をめぐって、主人公は極めて重い選択を迫られます。映画は結論を出さずに終わります。

この映画について:救急医だった医師が、在宅医療の現場に移る。

終末期医療という、正解のない題材を扱っています。安楽死をめぐる問いが終盤に置かれ、映画はそれに答えを与えません。

この扱いは誠実だと思います。結論を出せば、どちらに転んでも嘘になる題材です。問いを提示して終えるのが最も正直でしょう。

一方で、作りとしては丁寧すぎるところがあります。台詞で説明する場面が多く、観客の想像に委ねる余地が少ない。

吉永小百合の主演作としては、年齢に見合った役を正面から引き受けています。田中泯の存在感も強い。

この作品の良さ

  • 在宅医療の具体的な描写
  • 複数の事例を並べて単一の答えを避けた構成
  • 結論を出さずに終える誠実さ
  • 田中泯の存在感

当サイトの評価

3.6/5.0

救急医だった医師が、在宅医療の現場に移る。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.5
映像美3.7
音楽3.7
演技3.9
余韻3.8

世間ではどう評価されているか

原作
南杏子 の小説
題材
在宅医療 ・終末期医療
公開
2021

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

現役医師でもある南杏子の小説を原作とする作品です。

安楽死をめぐる問いに結論を出さずに終える構成については、評価と物足りなさの双方が寄せられました。

こんな人におすすめ

  • 医療をめぐる問題に関心がある人
  • 答えの出ない題材に耐えられる人
  • 家族の介護を経験した人

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