ひとよONE NIGHT
邦画2019年家族2010年代白石和彌

ひとよ

感動的な再会にはなりません。そこがこの映画の誠実さです。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
白石和彌
原作
桑原裕子(舞台劇)
出演
佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子
上映時間
123分
公開
2019年11月

あらすじ(ネタバレなし)

地方都市のタクシー会社。ある雨の夜、母のこはるは、子どもたちに暴力を振るい続けた夫を車で轢き殺します。彼女は「これであんたたちは自由だ」と告げ、15年後に必ず帰ると約束して去ります。

残された三人の子どもは、殺人犯の子として生きることになります。長男は吃音が悪化し、次男は定職に就けず、長女は家を出ます。

そして15年。約束どおり、母が帰ってきます。

ここが見どころ

田中裕子の母

泣きも詫びもしません。「自分は正しいことをした」と信じている母親という造形が、この作品を凡百の家族劇から引き離しています。

三兄妹の反応の差

それぞれの受け止め方がまったく違う。同じ出来事でも、傷の形が違うことがきちんと描かれます。

雨の場面

冒頭と終盤に置かれた雨。舞台劇的な構成を映画に翻訳しています。

この映画について:母が父を殺した。15年後、母が帰ってくる。

この映画は、母の行為を正当化も断罪もしません。子どもたちが「守られた」と感じていないという事実だけを突きつけます。

白石和彌の作品としては暴力描写が控えめで、会話の緊張で見せる作りです。俳優陣の演技が非常に良い。

難点は、脇のエピソードがやや多いことと、最後がわずかに感傷に寄ることです。

この作品の良さ

  • 田中裕子の母親像
  • 三兄妹の描き分け
  • 正当化も断罪もしない姿勢

当サイトの評価

4.0/5.0

母が父を殺した。15年後、母が帰ってくる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.0
映像美3.9
音楽3.9
演技4.7
余韻4.3

世間ではどう評価されているか

受賞
各映画賞 助演女優賞ほか
原作
舞台劇 劇団KAKUTA
IMDb
6.8 /10

原作は劇団KAKUTAの舞台作品です。

田中裕子は本作で複数の助演女優賞を受賞しました。

こんな人におすすめ

  • 重い家族ものが好きな人
  • 俳優の演技を味わいたい人
  • 感動の押し付けが苦手な人

配信を探す

各サービスで「ひとよ」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。