大いなる幻影LA GRANDE ILLUSION
洋画1937年戦争1930年代ジャン・ルノワール

大いなる幻影

80年以上前の作品ですが、主張はまったく古びていません。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ジャン・ルノワール
出演
ジャン・ギャバン、ピエール・フレネー、エリッヒ・フォン・シュトロハイム
製作国
フランス
上映時間
114分
公開
1937年

あらすじ(ネタバレなし)

第一次世界大戦。フランス軍の偵察機が撃墜され、貴族出身のボアルデュー大尉と、整備工出身のマレシャル中尉が捕虜になります。

撃墜したドイツ軍のラウフェンシュタイン大尉も貴族でした。彼はボアルデューを客人のように遇します。

捕虜たちは脱走を計画します。しかし収容所を移されるたびに、計画はやり直しです。そして最後の収容所で、ボアルデューは決断をします。

ここが見どころ

国籍より階級

フランス貴族とドイツ貴族は通じ合い、同じフランス人の労働者とは通じない。この構図が全編を貫きます。

『ラ・マルセイエーズ』

収容所の余興の最中に届いた戦況の知らせ。捕虜たちが立ち上がって歌う一連です。

雪の中の逃亡

終盤、国境を越える二人。「国境は人間が引いた線にすぎない」という台詞が置かれます。

この映画について:戦闘場面がひとつもない戦争映画。

題名の「大いなる幻影」とは、「これが最後の戦争だ」という当時の信念を指します。作品は1937年、次の大戦の直前に作られました。

ナチス・ドイツはこの映画を「映画における敵ナンバーワン」として上映を禁じ、フィルムの押収を試みました。

難点は、テンポが緩やかなことと、当時の演技様式に慣れが要ることです。

この作品の良さ

  • 国籍より階級という視点
  • 戦闘を描かない戦争映画としての成立
  • 登場人物への視線

当サイトの評価

4.4/5.0

戦闘場面がひとつもない戦争映画。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美4.5
音楽4.2
演技4.6
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

評価
映画史の定番 各種投票で常連
IMDb
8.1 /10
経緯
ナチスが上映禁止

各国の批評家投票で、繰り返し史上最高の映画のひとつに挙げられています。

ナチス・ドイツは本作の上映を禁止し、ネガの押収を図りました。フィルムは戦後に発見され、修復されています。

こんな人におすすめ

  • 戦争映画の幅を知りたい人
  • 映画史に関心がある人
  • 戦闘場面が苦手な人

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