大いなる幻影LA GRANDE ILLUSION
大いなる幻影
80年以上前の作品ですが、主張はまったく古びていません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ジャン・ルノワール
- 出演
- ジャン・ギャバン、ピエール・フレネー、エリッヒ・フォン・シュトロハイム
- 製作国
- フランス
- 上映時間
- 114分
- 公開
- 1937年
あらすじ(ネタバレなし)
第一次世界大戦。フランス軍の偵察機が撃墜され、貴族出身のボアルデュー大尉と、整備工出身のマレシャル中尉が捕虜になります。
撃墜したドイツ軍のラウフェンシュタイン大尉も貴族でした。彼はボアルデューを客人のように遇します。
捕虜たちは脱走を計画します。しかし収容所を移されるたびに、計画はやり直しです。そして最後の収容所で、ボアルデューは決断をします。
ここが見どころ
国籍より階級
フランス貴族とドイツ貴族は通じ合い、同じフランス人の労働者とは通じない。この構図が全編を貫きます。
『ラ・マルセイエーズ』
収容所の余興の最中に届いた戦況の知らせ。捕虜たちが立ち上がって歌う一連です。
雪の中の逃亡
終盤、国境を越える二人。「国境は人間が引いた線にすぎない」という台詞が置かれます。
この映画について:戦闘場面がひとつもない戦争映画。
題名の「大いなる幻影」とは、「これが最後の戦争だ」という当時の信念を指します。作品は1937年、次の大戦の直前に作られました。
ナチス・ドイツはこの映画を「映画における敵ナンバーワン」として上映を禁じ、フィルムの押収を試みました。
難点は、テンポが緩やかなことと、当時の演技様式に慣れが要ることです。
この作品の良さ
- 国籍より階級という視点
- 戦闘を描かない戦争映画としての成立
- 登場人物への視線
当サイトの評価
4.4/5.0
戦闘場面がひとつもない戦争映画。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.6 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.2 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- 評価
- 映画史の定番 各種投票で常連
- IMDb
- 8.1 /10
- 経緯
- ナチスが上映禁止
各国の批評家投票で、繰り返し史上最高の映画のひとつに挙げられています。
ナチス・ドイツは本作の上映を禁止し、ネガの押収を図りました。フィルムは戦後に発見され、修復されています。
こんな人におすすめ
- 戦争映画の幅を知りたい人
- 映画史に関心がある人
- 戦闘場面が苦手な人
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