ファインディング・ドリー(2016年・洋画)のイメージ
洋画2016年アニメ2010年代アメリカ

ファインディング・ドリー

笑いの要素だった性質を、正面から掘り下げるという難しいことをしています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
アンドリュー・スタントン
製作
ピクサー・アニメーション・スタジオ
声の出演
エレン・デジェネレス、アルバート・ブルックス
製作国
アメリカ
公開
2016年
前作
『ファインディング・ニモ』(2003年)

あらすじ(ネタバレなし)

短期記憶を保てないナンヨウハギのドリーは、マーリンとニモとともに穏やかに暮らしていました。しかしある日、彼女は自分に家族がいたことを断片的に思い出します。

「宝の海」という言葉だけを手がかりに、ドリーは両親を探す旅に出ます。マーリンとニモも同行し、三匹は海を渡ってカリフォルニアの海洋研究所へたどり着きます。

施設の中で仲間とはぐれたドリーは、たった一匹で両親を探すことになります。数分前のことも覚えていられない彼女に、それができるのか。

ここが見どころ

障害としての扱い

前作でギャグとして機能していた忘れっぽさが、本作では本人にとっての生きづらさとして描かれます。迷惑をかけていると謝り続ける場面が痛切です。

「What would Dory do?」

計画を立てられない彼女が、そのつど目の前のことに対処していく。その場しのぎを弱点ではなく能力として描き直したのが本作の核心です。

ハンクというタコ

擬態するタコの動きが、アニメーションとして圧巻です。体の色と形が刻々と変わる表現は技術的な見どころでもあります。

この映画について:前作の脇役が、記憶障害と向き合う。

続編としての課題は明白でした。ドリーの忘れっぽさは笑いの装置であり、それを主役に据えれば話が進まない。本作の解決は、その性質を正面から掘り下げることでした。

幼少期の回想が挟まれ、両親が彼女の障害にどう向き合ってきたかが描かれます。この部分が本作でいちばん強い。忘れてしまう子どものために、繰り返し教え、目印を作る。

一方で、施設内での展開はやや荒唐無稽です。魚が陸上を移動する手段が次々と用意され、終盤はほとんど無理が通っています。ここは好みが分かれるでしょう。

前作の完成度には及びません。ただ、脇役を主役にするときにやるべきことはきちんとやっている作品です。

この作品の良さ

  • 忘れっぽさを障害として扱い直した判断
  • その場しのぎを能力として描き直した構成
  • 幼少期の回想の強度
  • 擬態するタコのアニメーション

当サイトの評価

4.0/5.0

前作の脇役が、記憶障害と向き合う。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.9
映像美4.3
音楽4.0
演技4.1
余韻4.0

世間ではどう評価されているか

前作
2003 年『ファインディング・ニモ』
公開
2016
監督
アンドリュー・スタントン 前作と同じ

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

2003年の『ファインディング・ニモ』の続編で、監督は前作と同じアンドリュー・スタントンです。

前作でコメディ要素だった記憶障害を、主題として正面から扱った点が特徴です。当サイトでは前作も収録しています。

こんな人におすすめ

  • 『ファインディング・ニモ』を観た人
  • 障害を扱った作品に関心がある人
  • 家族探しの話が好きな人

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