映画ドラえもん のび太と空の理想郷(2023年・邦画)のイメージ
邦画2023年アニメ2020年代日本

映画ドラえもん のび太と空の理想郷

子ども向け作品としては、なかなか怖い題材を扱っています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
堂山卓見
脚本
古沢良太
原作
藤子・F・不二雄
製作国
日本
公開
2023年
興行収入
43.4億円

あらすじ(ネタバレなし)

空に浮かぶ理想郷「パラダピア」の伝説を知ったのび太たちは、タイムマシンと古い飛行船を使って探しに出かけます。

たどり着いたその島は、完璧な世界でした。争いも失敗もなく、誰もが優れた能力を持っています。滞在者は「完璧」になるための指導を受けることになりました。

指導を受けた仲間たちは、次々と欠点のない人間に変わっていきます。しかしのび太だけは、なぜか変化しませんでした。

ここが見どころ

「完璧」の不気味さ

全員が優秀で、笑顔で、同じことを言う。ディストピアものの文法を、子ども向け作品に持ち込んでいます。この不気味さが本作の核です。

のび太だけ変わらない

欠点だらけの主人公が、変えられない存在として残る。シリーズの主題である「のび太の価値」が、この設定に直結しています。

古沢良太の脚本

『キサラギ』『コンフィデンスマンJP』の書き手です。設定の使い方が整理されており、寓話としての筋が通っています。

この映画について:完璧な世界に行ったら、完璧にされてしまった。

『ドラえもん』の映画には、しばしば管理社会や理想郷を扱った作品があります。本作もその系譜で、「欠点をなくすこと」への疑いを主題にしています。

設定は明快で、寓話としてよく機能します。仲間たちが「完璧」になっていく描写は、笑顔であるぶん怖い。子どもにとっても印象に残るはずです。

難点は、後半の展開がやや駆け足なことです。理想郷の仕組みが明かされてからの解決が急で、前半の不気味さに対して結末が軽い。

とはいえ、扱っている問いは真っ当です。子どもと観て、あとで話をするのに向いた作品だと思います。

この作品の良さ

  • 「完璧」であることの不気味さの描写
  • のび太だけが変わらないという設定
  • 古沢良太による整理された脚本
  • 寓話としての明快さ

当サイトの評価

3.6/5.0

完璧な世界に行ったら、完璧にされてしまった。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.6
映像美3.9
音楽3.8
演技3.6
余韻3.7

世間ではどう評価されているか

興行収入
43.4 億円
脚本
古沢良太
公開
2023

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

映画ドラえもんシリーズのオリジナル作品で、脚本は古沢良太が担当しました。興行収入43.4億円。

理想郷と管理社会を扱った、シリーズの中でも寓話性の強い作品です。

こんな人におすすめ

  • 子どもと一緒に観て話したい人
  • ディストピアものが好きな人
  • 映画ドラえもんの社会派の系譜に興味がある人

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