

カーズ
子ども向けの車の映画だと思われがちですが、扱っているのはかなり郷愁的な題材です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ジョン・ラセター
- 製作
- ピクサー・アニメーション・スタジオ
- 音楽
- ランディ・ニューマン
- 題材
- ルート66沿いの町
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 2006年
あらすじ(ネタバレなし)
新人レーサーのライトニング・マックィーンは、才能はあるが傲慢で、仲間を作ろうとしません。優勝決定戦へ向かう途中、彼は輸送車から落ち、道に迷います。
たどり着いたのは、ラジエーター・スプリングスという寂れた町でした。高速道路ができたことで通る車がなくなり、忘れられた場所です。
町の道路を壊してしまったマックィーンは、修復作業を命じられます。早く出たいと苛立つ彼ですが、町の住人たちと過ごすうち、この場所がかつてどんな場所だったかを知っていきます。
ここが見どころ
ルート66という題材
州間高速道路の整備によって、旧街道沿いの町が次々と衰退した。実際にあった変化を、そのまま物語の土台にしています。
サリーの回想
町がかつて賑わっていた頃を語る場面。ネオンが一斉に灯る描写が、この作品でいちばん美しい部分です。
ドック・ハドソン
町の医者であり判事である老車。彼の過去が明かされることで、物語の主題が「引退」と「継承」へつながっていきます。
この映画について:高速道路にすたれた町の話。
レース映画として観ると、期待外れになると思います。レース場面は冒頭と終盤だけで、大半は寂れた町での日常です。子どもが退屈しやすいのはこの構成のせいでしょう。
ただ、本題はそちらにあります。効率のために失われたものへの郷愁。速く行くことばかりを考えてきた主人公が、遠回りの意味を知るという筋が、題材と完全に一致しています。
ジョン・ラセター本人が車好きで、実際にルート66を旅して取材したと語っています。その個人的な愛着が、細部の密度に出ています。
ピクサー作品の中では評価が高くない部類ですが、商品展開では最大の成功を収めました。作品の評価と商業的な成功が最も乖離した例かもしれません。
この作品の良さ
- ルート66の衰退という実際の題材
- ネオンが灯る回想場面
- 遠回りの意味という主題
- 取材にもとづく細部の密度
当サイトの評価
高速道路にすたれた町の話。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.3 |
| 演技 | 4.0 |
| 余韻 | 4.1 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 2 部門ノミネート
- 題材
- ルート66 沿いの町の衰退
- 公開
- 2006 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第79回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞・歌曲賞にノミネートされました。
州間高速道路の整備によって旧街道沿いの町が衰退した、実際の歴史を題材にしています。
こんな人におすすめ
- 郷愁的な話が好きな人
- アメリカの田舎道に興味がある人
- レース映画として期待しない人
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