ゴッドファーザー
「映画史上の最高傑作」と呼ばれ続ける一本。派手な銃撃戦を期待すると肩透かしを食うが、その代わりに一人の人間が変わっていく過程を、これ以上ないほど冷静に見せてくれる。
楽しげな見た目の下で、時代がどんどん暗くなっていきます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1931年のベルリン。キット・カット・クラブで歌うアメリカ人のサリー・ボウルズは、映画女優になる夢を語りながら、その日暮らしを続けています。
同じ下宿に、イギリスから来た若い研究者ブライアンが越してきます。二人は惹かれあいますが、関係は単純ではありません。
その間にも、街ではナチスの制服が増えていきます。クラブの中だけは、外の変化と無関係であるかのように見えました。
登場人物が日常の場面で突然歌い出すことがありません。ミュージカルの最大の約束事を捨てたことが、この作品の発明です。
少年が歌い始め、周囲が唱和していく数分。台詞なしで、時代が動く音が聞こえます。
白塗りの顔で観客に語りかける役。舞台版から続投し、アカデミー助演男優賞を受賞しました。
ボブ・フォッシーの振付は、内股と肩の落とし方が特徴的で、優雅さを避けています。華やかさの中に不健全さを混ぜるという手つきが全編に通っています。
この年のアカデミー賞では、作品賞を『ゴッドファーザー』に譲りながら、監督賞を含む8部門を受賞しました。
難点は、後半の展開が駆け足なことと、題材の重さのわりに人物の掘り下げが浅いことです。
ナチスが台頭する時代のベルリン。舞台の上だけが自由だった。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.4 |
第45回アカデミー賞で監督賞、主演女優賞、助演男優賞など8部門を受賞しました。作品賞を受賞せずに8部門を獲得した稀な例です。
各サービスで「キャバレー」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。