幕末太陽傳BAKUMATSU TAIYODEN
邦画1957年コメディ1950年代川島雄三

幕末太陽傳

知名度は高くありませんが、日本の喜劇映画では屈指の一本です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
川島雄三
出演
フランキー堺、左幸子、南田洋子、石原裕次郎
上映時間
110分
公開
1957年7月

あらすじ(ネタバレなし)

幕末の品川宿。遊郭「相模屋」で豪遊した佐平次は、支払いの金を持っていませんでした。居残りとして店で働くことになった彼は、持ち前の機転で次々と客と店の面倒を解決していきます。

同じ店には、攘夷を叫ぶ高杉晋作ら長州藩士も潜んでいます。佐平次は誰にでも調子を合わせながら、しかし自分は肺を病んでいることを隠しています。

ここが見どころ

落語の連結

『居残り佐平次』を軸に、複数の落語が繋がれています。挿話が次々と重なるのにテンポが落ちない。

フランキー堺の身体

喋りながら走り、階段を駆け上がり、頭を下げる。止まらない動きだけで110分を持たせています。

この映画について:遊郭に居座った男が、次々と面倒を引き受ける。

とにかく速い。1957年の作品とは思えないテンポで、笑いの間隔が異常に短い。

喜劇でありながら、主人公が結核で死を意識しているという設定が通底しています。だから軽さが空虚にならない。

難点は、落語や幕末の知識があるほど楽しめる作りであることです。また台詞が速く、初見では聞き取りが難しい場面もあります。

この作品の良さ

  • 落語を連結した構成とテンポ
  • フランキー堺の身体的な芝居
  • 死を意識した主人公という通奏低音

当サイトの評価

4.7/5.0

遊郭に居座った男が、次々と面倒を引き受ける。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.9
映像美4.5
音楽4.4
演技4.8
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

キネマ旬報
上位 1957年 日本映画ベスト・テン
IMDb
7.8 /10
評価
再評価 後年に高く評価された

公開当時の評価は限定的でしたが、後年に再評価が進み、日本映画のオールタイムベスト企画でも上位に入るようになりました。

こんな人におすすめ

  • 日本の喜劇を掘りたい人
  • テンポの速い作品が好きな人
  • 定番以外の古典を探している人

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