バベルBABEL
洋画2006年ドラマ2000年代菊地凛子

バベル

「伝わらない」ことだけを、四つの場所で描き続ける映画です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本
ギジェルモ・アリアガ
音楽
グスターボ・サンタオラヤ
出演
ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、菊地凛子、役所広司
製作国
アメリカ・メキシコ・フランス
上映時間
143分
公開
2007年4月(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

モロッコの荒野。山羊を守るために父から渡されたライフルを、兄弟が試し撃ちします。遠くを走る観光バスに、その弾が当たります。

撃たれたのはアメリカ人観光客の妻でした。夫は現地で助けを求めますが、言葉も制度も通じません。

同じ頃、彼らの子どもを預かるメキシコ人の家政婦は、息子の結婚式のために国境を越えます。そして東京では、耳の聞こえない女子高生が、自分を理解しない世界に苛立っています。

ここが見どころ

東京のクラブの場面

音が消え、また戻る。聴覚障害のある人物の主観を、音響設計だけで観客に共有させます。本作で最も強い箇所です。

国境の場面

手続きの行き違いだけで、人がどこまで追い詰められるか。誰も悪意を持っていないのが恐ろしい。

サンタオラヤの音楽

弦とギターの最小限の編成。四つの土地を一本の線でつなぐ役割を担っています。

この映画について:モロッコの一発の銃弾が、東京までつながる。

四つの物語は、実は時系列も因果も一直線には並んでいません。観客もまた「全体像が見えない」状態に置かれるという設計です。

菊地凛子はこの作品でアカデミー助演女優賞にノミネートされました。日本人俳優としては歴史的な出来事です。

難点は、日本パートが他の三つと因果的には弱くつながっていることと、143分の長さです。テーマ先行だという批判も理解できます。

この作品の良さ

  • 東京パートの音響設計
  • 菊地凛子の演技
  • 四つの土地の撮り分け

当サイトの評価

4.0/5.0

モロッコの一発の銃弾が、東京までつながる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.9
映像美4.4
音楽4.4
演技4.5
余韻4.2

世間ではどう評価されているか

アカデミー賞
作曲賞 7部門ノミネート
カンヌ
監督賞 2006年
IMDb
7.5 /10

第79回アカデミー賞で作曲賞を受賞し、作品賞を含む7部門にノミネートされました。菊地凛子が助演女優賞候補となっています。

2006年のカンヌ国際映画祭では監督賞を受賞しました。

こんな人におすすめ

  • 群像劇が好きな人
  • 音響設計に興味がある人
  • 日本の俳優の海外作品を観たい人

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