

エイリアン2
続編の作り方として、これ以上ないくらい正しい例だと思っています。同じことを繰り返していません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ジェームズ・キャメロン
- 出演
- シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ポール・ライザー、キャリー・ヘン
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 1986年
- 受賞
- 米アカデミー賞 視覚効果賞・音響効果編集賞
- 前作
- 『エイリアン』(1979年、リドリー・スコット監督)
あらすじ(ネタバレなし)
宇宙船ノストロモ号の事件から57年。冷凍睡眠のまま漂流していたリプリーが救助されます。彼女の証言は誰にも信じてもらえず、資格も剥奪されていました。
問題の惑星にはすでに入植地が作られており、多くの家族が暮らしていました。ところがある日、その入植地との通信が完全に途絶えます。
調査に向かう海兵隊に、リプリーはアドバイザーとして同行することになります。到着した入植地は無人でした。ただ一人、生き残った少女ニュートを除いて。
ここが見どころ
ジャンルの転換
1作目は密室ホラーでした。本作は重武装した海兵隊が大量のエイリアンと撃ち合う戦争映画です。同じ世界観で、まったく別の恐怖を作っています。
リプリーという主人公
生存者から戦う者へ。そして母親的な役割を引き受けていく。アクション映画の女性主人公像を決定づけたと言っていい存在です。シガニー・ウィーバーはこの役でアカデミー主演女優賞にノミネートされました。
終盤のパワーローダー
作業用の機械に乗り込んで戦う場面。実物大のセットで撮られており、重量感があります。台詞と合わせて、シリーズ屈指の名場面です。
この映画について:ホラーだった1作目を、戦争映画として撮り直す。
続編の作り方には二通りあります。同じものをもう一度出すか、別のものを出すか。キャメロンは明確に後者を選びました。「1匹で怖いなら、大量にいたら?」という発想の転換が、すべての判断の根拠になっています。
海兵隊員たちの造形が良く、それぞれに口癖と役割があります。全員に見せ場を与えたうえで消していくので、状況の悪化が体感として伝わる。この人物の配り方は、キャメロンがずっと得意としてきた部分です。
少女ニュートとの関係が物語の芯になっており、単なるアクション映画に留まっていません。リプリーが戦う理由が、生存本能から別のものへ変わっていく。
アクション映画としてのテンポは完璧に近い一方、1作目の静かな恐怖が好きな人には物足りない可能性があります。どちらが上かではなく、別の作品として観るのが正解です。
この作品の良さ
- ホラーから戦争映画へジャンルを転換した判断
- 全員に見せ場を与える海兵隊員の配り方
- リプリーの動機の変化
- 実物大セットによる終盤の重量感
当サイトの評価
ホラーだった1作目を、戦争映画として撮り直す。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.6 |
| 映像美 | 4.7 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 2 部門受賞(視覚効果・音響効果編集)
- ノミネート
- 主演女優賞 シガニー・ウィーバー
- 前作
- 1979 年『エイリアン』
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第59回アカデミー賞で視覚効果賞・音響効果編集賞を受賞しました。SFアクション作品としては異例なことに、シガニー・ウィーバーが主演女優賞にノミネートされています。
続編がジャンルを変えて成功した例として、いまも繰り返し引き合いに出される作品です。当サイトでは1作目『エイリアン』も収録しています。
こんな人におすすめ
- 1作目『エイリアン』を観た人
- SFアクションが好きな人
- 続編の作り方に興味がある人
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