ふしぎの国のアリス(1951年・洋画)のイメージ
洋画1951年アニメ1950年代アメリカ

ふしぎの国のアリス

「よく分からない」という感想が正解の作品です。原作からしてそうなので。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
クライド・ジェロニミ、ハミルトン・ラスク、ウィルフレッド・ジャクソン
原作
ルイス・キャロル
製作
ウォルト・ディズニー
製作国
アメリカ
公開
1951年
上映時間
75分

あらすじ(ネタバレなし)

退屈な授業から抜け出したアリスは、服を着た白ウサギが「遅刻する」と走っていくのを目撃します。追いかけた彼女は、深い穴に落ちていきました。

たどり着いたのは、あらゆる理屈が通じない国でした。飲めば縮み、食べれば伸びる。話しかけてくるのはドアノブ、双子、青虫、そして消えたり現れたりする猫。

帽子屋とうさぎのお茶会に巻き込まれ、ハートの女王のクロッケー大会に引き出され、アリスは次第に苛立っていきます。この国には、彼女が求める筋道というものがありません。

ここが見どころ

整理しなかったこと

普通なら物語の筋を通すよう改変するところを、原作の脈絡のなさをほぼそのまま持ち込んでいます。これが公開時の不評と、後年の再評価の両方の理由です。

チェシャ猫

現れては消え、質問に質問で返す。この作品の性格を最もよく表した存在で、造形も声も突出しています。

お茶会の場面

帽子屋と三月うさぎの「お誕生日でない日おめでとう」。会話が完全に成立しないまま数分間続く、本作の白眉です。

この映画について:筋が通らないことを、そのまま映像にする。

公開当時、この映画は失敗作とされました。感情移入する相手がおらず、物語が前に進まず、アリスがひたすら困惑しているだけだからです。批評も興行も振るいませんでした。

評価が変わったのは1960年代以降で、その支離滅裂さが好意的に受け取られるようになりました。意味を求めずに映像と音を浴びる作品として観れば、これほど贅沢なものもありません。

美術と色彩は素晴らしく、一場面ごとにデザインの発想が違います。75分という尺も適切で、この密度で長くやられたら疲れます。

子どもに見せる作品としては、やや掴みどころがないかもしれません。むしろ大人が、意味を探さずに観るほうが向いていると思います。

この作品の良さ

  • 原作の脈絡のなさを整理しなかった判断
  • チェシャ猫の造形
  • 一場面ごとに発想が変わる美術
  • 75分という適切な尺

当サイトの評価

4.0/5.0

筋が通らないことを、そのまま映像にする。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.6
映像美4.7
音楽4.5
演技4.0
余韻4.0

世間ではどう評価されているか

原作
ルイス・キャロル
上映時間
75
公開
1951

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』をもとにした作品です。

公開当時は批評・興行ともに振るいませんでしたが、1960年代以降に再評価されました。

こんな人におすすめ

  • 意味を求めずに映像を楽しめる人
  • 美術やデザインに注目する人
  • 原作の雰囲気を知りたい人

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