由宇子の天秤A BALANCE
由宇子の天秤
152分ありますが、緊張が途切れません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 春本雄二郎
- 出演
- 瀧内公美、光石研、河合優実
- 上映時間
- 152分
- 公開
- 2021年9月
あらすじ(ネタバレなし)
ドキュメンタリー監督の木下由宇子は、3年前に起きた女子高生のいじめ自殺事件を追っています。報道によって加害者とされた教師も、その後に自死していました。
彼女は、マスコミの断定的な報道が二人を殺したと考え、真相を伝えようとしています。テレビ局は、分かりやすい構図を求めてきます。
同じ頃、父が経営する学習塾で、ある事実が発覚します。由宇子はそこで、自分が批判してきたものと同じ選択を迫られます。
ここが見どころ
構造の反転
報道の倫理を追及していた人物が、当事者になる。この一点で152分が組み立てられています。
瀧内公美の演技
正しさと保身の間で揺れる表情。ほぼ全編に出ずっぱりです。
終わり方
決着をつけずに切ります。観客に判断を丸投げする幕切れですが、この作品では正しい。
この映画について:報道の正義を追う女性が、自分の身内の問題に直面する。
小規模な製作でありながら、脚本の精度が非常に高い。「正しさは立場が変われば守れなくなる」ということを、段階を踏んで証明していきます。
報道のあり方への批判が主題に見えますが、より普遍的には「他人を裁くこと」の話です。
難点は152分の長さと、後味が非常に悪いことです。
この作品の良さ
- 脚本の精度
- 構造の反転
- 瀧内公美の演技
当サイトの評価
4.3/5.0
報道の正義を追う女性が、自分の身内の問題に直面する。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.5 |
| 映像美 | 4.0 |
| 音楽 | 3.9 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- 受賞
- 各映画賞 主演女優賞ほか
- キネマ旬報
- 上位 2021年日本映画
- IMDb
- 7.1 /10
小規模な製作規模ながら国内の映画賞で高く評価され、瀧内公美は複数の主演女優賞を受賞しました。
こんな人におすすめ
- 報道の倫理に関心がある人
- 後味の悪い映画が平気な人
- 脚本の緻密な作品が好きな人
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