TOY STORY
洋画1995年アニメ1990年代ピクサー

トイ・ストーリー

続編が増えて全体像が見えにくくなっていますが、1作目は単体で完結しています。子ども向けだと思って侮ると、構成の巧さに驚くはずです。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
ジョン・ラセター
製作
ピクサー・アニメーション・スタジオ
声の出演
トム・ハンクス、ティム・アレン(原語版)
上映時間
81分
日本公開
1996年3月

あらすじ(ネタバレなし)

おもちゃたちは、人間が見ていないところでは動いて話をしています。少年アンディの部屋で一番の人気者は、保安官人形のウッディでした。

ところが誕生日に、最新のスペースレンジャー人形バズ・ライトイヤーがやってきます。人気を奪われたウッディは焦り、ふとしたはずみでバズを窓から落としてしまう。二人は家の外へ出てしまい、引っ越しの日までに戻らなければならなくなります。

ここが見どころ

バズが自分を人間だと思っている

バズは自分をおもちゃだと認識していません。この一点だけで、笑いも、痛みも、成長も全部作れている。設定がそのまま人物の課題になっている好例です。

81分に無駄がない

ほぼ全ての場面が、次の展開の理由になっています。おもちゃの設定、隣家の少年、ロケット花火。序盤に映ったものが全部使われます。

CGでできることだけを選んだ

当時のCGは布や髪や人肌が苦手でした。だから主人公をプラスチックのおもちゃにした。技術の制約から題材を決めたという判断が、結果的に最良の企画になっています。

この映画について:世界初の全編CGアニメ。なのに、いちばん強いのは脚本。

技術の話が有名ですが、実際に観て感心するのは脚本です。嫉妬という、子ども向け作品ではあまり主役に据えない感情を軸にして、しかも主人公を明確に間違えさせている。ウッディは前半、はっきり悪いことをします。

そのうえで、二人が互いを認めるまでを81分で完結させる。長さに対して密度が異常に高く、いま観ても中だるみが一切ありません。

映像は当然ながら年代なりで、特に人間の造形は古く見えます。ただ、おもちゃの質感は今でも十分に通用します。技術の古さより、脚本の若さのほうが目立つ作品です。

この作品の良さ

  • 嫉妬を主題に据えた、逃げのない脚本
  • 81分に無駄がひとつもない構成
  • 技術の制約から題材を決めた企画の的確さ

当サイトの評価

4.6/5.0

世界初の全編CGアニメ。なのに、いちばん強いのは脚本。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.8
映像美4.5
音楽4.5
演技4.6
余韻4.5

世間ではどう評価されているか

記録
世界初 全編CGの長編アニメ映画
IMDb
8.3 /10
米アカデミー賞
特別業績賞 当時は長編アニメ部門が未設置

世界初の全編CGによる長編アニメーション映画です。当時アカデミー賞に長編アニメ映画賞は存在しておらず、ジョン・ラセターが特別業績賞を受賞しました(同部門の新設は2001年)。

この作品の成功が手描きから3DCGへという、アニメーション産業全体の移行の起点になりました。ピクサーというスタジオの評価もここから始まっています。

こんな人におすすめ

  • 家族で観られる1本を探している人
  • 脚本の構成を勉強したい人
  • アニメーションの歴史に興味がある人

配信を探す

各サービスで「トイ・ストーリー」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。