

ターザン
物語よりも、動きが記憶に残る作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- クリス・バック、ケヴィン・リマ
- 音楽
- フィル・コリンズ
- 原作
- エドガー・ライス・バローズ
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 1999年
- 受賞
- 米アカデミー賞 歌曲賞
あらすじ(ネタバレなし)
難破した夫婦がジャングルで暮らし始めますが、豹に襲われて命を落とします。残された赤ん坊を拾ったのは、ゴリラの群れの雌カーラでした。
ターザンと名づけられた少年は、ゴリラとして育ちます。しかし群れの長カーチャックは、彼を最後まで受け入れませんでした。姿が違う、というのがその理由です。
成長したターザンの前に、人間の探検隊が現れます。学者の娘ジェーンと出会った彼は、初めて自分と同じ姿の生き物を知り、自分が何者なのかを問い始めます。
ここが見どころ
移動の表現
木の枝や幹を、スケートボードのように滑って移動する。原作にも過去の映像化にもなかった発明で、この疾走感だけで作品が持ちます。
「Deep Canvas」
3DCGで作った背景に手描きの質感を乗せる技術が開発されました。カメラが自由に動くジャングルが可能になったのは、この技術によります。
フィル・コリンズの楽曲
登場人物が歌うのではなく、外から流れる歌が心情を語ります。ミュージカル形式からの脱却という点で、ルネサンス期の終わりを示す作品でもありました。
この映画について:ジャングルを滑る、あの疾走感。
本作の価値は、ほぼ動きの快感にあります。ターザンがジャングルを移動する場面は、いま観ても爽快です。3DCG背景と手描き作画を組み合わせた技術が、これを可能にしました。
物語は「自分は何者か」という定型で、意外性はありません。ただ、育ての母カーラと、受け入れない長カーチャックという二人の親の配置が効いていて、血縁と養育の話としてはきちんと成立しています。
楽曲の扱いが、それまでのディズニー作品と違います。人物が歌わず、フィル・コリンズの歌が背景に流れる。この形式は以後の作品にも影響しました。
本作をもってディズニー・ルネサンスは終わり、以後スタジオは長い試行錯誤の時期に入ります。一つの時代の締めくくりとして観ると、また違って見えます。
この作品の良さ
- 木を滑る移動表現という発明
- Deep Canvasによる自由なカメラワーク
- 血縁と養育を扱った親の配置
- ミュージカル形式から離れた楽曲の使い方
当サイトの評価
ジャングルを滑る、あの疾走感。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.0 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 4.6 |
| 演技 | 4.1 |
| 余韻 | 4.1 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 受賞 歌曲賞
- 音楽
- フィル・コリンズ
- 公開
- 1999 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第72回アカデミー賞で歌曲賞(「You'll Be in My Heart」)を受賞しました。音楽はフィル・コリンズが担当しています。
ディズニー・ルネサンス期の最終作とされ、本作以降スタジオは長い試行錯誤の時期に入ります。
こんな人におすすめ
- 動きの気持ちよさで映画を観る人
- フィル・コリンズの音楽が好きな人
- ディズニーの時代の区切りを押さえたい人
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