ターザン(1999年・洋画)のイメージ
洋画1999年アニメ1990年代アメリカ

ターザン

物語よりも、動きが記憶に残る作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
クリス・バック、ケヴィン・リマ
音楽
フィル・コリンズ
原作
エドガー・ライス・バローズ
製作国
アメリカ
公開
1999年
受賞
米アカデミー賞 歌曲賞

あらすじ(ネタバレなし)

難破した夫婦がジャングルで暮らし始めますが、豹に襲われて命を落とします。残された赤ん坊を拾ったのは、ゴリラの群れの雌カーラでした。

ターザンと名づけられた少年は、ゴリラとして育ちます。しかし群れの長カーチャックは、彼を最後まで受け入れませんでした。姿が違う、というのがその理由です。

成長したターザンの前に、人間の探検隊が現れます。学者の娘ジェーンと出会った彼は、初めて自分と同じ姿の生き物を知り、自分が何者なのかを問い始めます。

ここが見どころ

移動の表現

木の枝や幹を、スケートボードのように滑って移動する。原作にも過去の映像化にもなかった発明で、この疾走感だけで作品が持ちます。

「Deep Canvas」

3DCGで作った背景に手描きの質感を乗せる技術が開発されました。カメラが自由に動くジャングルが可能になったのは、この技術によります。

フィル・コリンズの楽曲

登場人物が歌うのではなく、外から流れる歌が心情を語ります。ミュージカル形式からの脱却という点で、ルネサンス期の終わりを示す作品でもありました。

この映画について:ジャングルを滑る、あの疾走感。

本作の価値は、ほぼ動きの快感にあります。ターザンがジャングルを移動する場面は、いま観ても爽快です。3DCG背景と手描き作画を組み合わせた技術が、これを可能にしました。

物語は「自分は何者か」という定型で、意外性はありません。ただ、育ての母カーラと、受け入れない長カーチャックという二人の親の配置が効いていて、血縁と養育の話としてはきちんと成立しています。

楽曲の扱いが、それまでのディズニー作品と違います。人物が歌わず、フィル・コリンズの歌が背景に流れる。この形式は以後の作品にも影響しました。

本作をもってディズニー・ルネサンスは終わり、以後スタジオは長い試行錯誤の時期に入ります。一つの時代の締めくくりとして観ると、また違って見えます。

この作品の良さ

  • 木を滑る移動表現という発明
  • Deep Canvasによる自由なカメラワーク
  • 血縁と養育を扱った親の配置
  • ミュージカル形式から離れた楽曲の使い方

当サイトの評価

4.1/5.0

ジャングルを滑る、あの疾走感。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.0
映像美4.6
音楽4.6
演技4.1
余韻4.1

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
受賞 歌曲賞
音楽
フィル・コリンズ
公開
1999

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

第72回アカデミー賞で歌曲賞(「You'll Be in My Heart」)を受賞しました。音楽はフィル・コリンズが担当しています。

ディズニー・ルネサンス期の最終作とされ、本作以降スタジオは長い試行錯誤の時期に入ります。

こんな人におすすめ

  • 動きの気持ちよさで映画を観る人
  • フィル・コリンズの音楽が好きな人
  • ディズニーの時代の区切りを押さえたい人

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