リバー、流れないでよ(2023年・邦画)のイメージ

リバー、流れないでよ

4.1/5当サイトの評価(5点満点)

アイデア一本で最後まで走り切る、気持ちのいい作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
山口淳太
脚本
上田誠(ヨーロッパ企画)
出演
藤谷理子、鳥越裕貴、久保史緒里、本上まなみ
製作国
日本
公開
2023年
舞台
京都・貴船の旅館

あらすじ(ネタバレなし)

冬の貴船。老舗旅館で働く仲居のミコトは、川べりに立っていました。ふと気づくと、2分前と同じ場所に戻っています。

旅館の従業員も宿泊客も、全員が同じ現象に巻き込まれていました。2分経つたびに、記憶は残ったまま身体だけが元の位置に戻ります。

原因を探ろうとする者、開き直る者、この状況を利用しようとする者。繰り返しの中で、それぞれの本音が漏れ始めます。

ここが見どころ

全編ワンカット風

2分ごとの区切りが、ほぼ途切れないカットで撮られています。設定と撮影方法が一致しているのが気持ちいい。

貴船という場所

雪の川と旅館。限られた空間で繰り返すことが前提の設定なので、ロケ地の魅力がそのまま活きます。

ヨーロッパ企画の語り口

『サマータイムマシン・ブルース』の系譜にある会話劇です。理屈をこねる登場人物たちが可笑しい。

この映画について:2分経つと、必ず元の場所に戻ってしまう。

低予算であることを隠さず、アイデアと段取りだけで勝負した作品です。ループものとしての新規性は高くありませんが、処理が丁寧です。

2分という単位が絶妙で、会話が一つ終わるかどうかという長さです。言いかけたことが毎回中断されるため、笑いと苛立ちが同時に生まれます。

終盤には情緒的な着地もあります。ただ、そこへ至る理屈は必ずしも整合していません。雰囲気で押し切っている部分はあります。

難点は、中盤にやや停滞することです。それでも86分程度の尺なので、大きな負担にはなりません。

この作品の良さ

  • 設定と撮影方法の一致
  • 2分という単位の絶妙さ
  • 貴船という舞台の使い方
  • 低予算を逆手に取った作り

当サイトの評価

4.1/5.0

2分経つと、必ず元の場所に戻ってしまう。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美3.8
音楽3.9
演技4.0
余韻4.0

世間ではどう評価されているか

脚本
上田誠 (ヨーロッパ企画)
舞台
京都 ・貴船
公開
2023

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

劇団ヨーロッパ企画が制作した作品で、『ドロステのはてで僕ら』に続く時間ものです。

低予算ながらアイデアの完成度が高いと評価され、ロングラン上映となりました。

こんな人におすすめ

  • ループものが好きな人
  • 会話劇が好きな人
  • 『サマータイムマシン・ブルース』が好きな人

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