ONCEONCE
洋画2007年音楽2000年代アイルランド

ONCE ダブリンの街角で

88分。予備知識なしで観られる、いちばん気持ちのいい音楽映画のひとつです。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ジョン・カーニー
出演
グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ
製作国
アイルランド
上映時間
88分
公開
2007年(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

ダブリンの繁華街。昼は父の掃除機修理店を手伝い、夜は路上でギターを弾く男がいます。彼が歌うのは、去っていった恋人のことばかりです。

そこへチェコからの移民の女が声をかけます。彼女は花を売りながら暮らし、ピアノを弾きます。

二人は楽器店の試奏用ピアノで、初めて一緒に演奏します。そこから、レコーディングまでの一週間が始まります。

ここが見どころ

楽器店の場面

初めて合わせる『Falling Slowly』の一曲。この5分間のために作られた映画だと言っていいくらいの出来です。

バスの中の歌

母国語で歌う彼女に、男は歌詞の意味を尋ねません。訳さないという選択が効いています。

撮影の質感

望遠レンズで遠くから撮った街の場面が多く、通行人は本物です。予算の制約が、そのまま生々しさになっています。

この映画について:路上で歌う男と、花を売る女。一週間だけの共作。

二人の関係は、最後まではっきりした形になりません。恋愛映画の型を避け、「一緒に何かを作った」という事実だけを残します。この抑制がこの映画の品格です。

主演二人はプロの俳優ではなく音楽家です。演技には粗さがありますが、演奏の説得力がそれを補って余りあります。

難点は、物語らしい物語がないこと。歌に乗れないと退屈に感じるかもしれません。

この作品の良さ

  • 『Falling Slowly』を含む楽曲
  • 関係を定義しない脚本
  • 低予算を活かした質感

当サイトの評価

4.3/5.0

路上で歌う男と、花を売る女。一週間だけの共作。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.0
映像美3.8
音楽5.0
演技4.2
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

アカデミー賞
歌曲賞 『Falling Slowly』
IMDb
7.8 /10
製作費
低予算 独立系作品

第80回アカデミー賞で歌曲賞(『Falling Slowly』)を受賞しました。

後に舞台ミュージカル化され、2012年のトニー賞でミュージカル作品賞を含む8部門を受賞しています。

こんな人におすすめ

  • 音楽映画が好きな人
  • 短い映画を探している人
  • はっきりしない関係の物語が好きな人

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