永い言い訳(2016年・邦画)のイメージ

永い言い訳

4.2/5当サイトの評価(5点満点)

感動的な話にしていないところが、この作品の価値です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本・原作
西川美和
出演
本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、白鳥玉季、深津絵里
製作国
日本
公開
2016年
ジャンル
ドラマ
上映時間
124分

あらすじ(ネタバレなし)

人気作家の衣笠幸夫は、妻が旅行に出た夜、自宅で別の女性と過ごしていました。そこへ、妻が乗ったバスの事故の報せが入ります。

彼は涙が出ません。世間には悲しむ夫として振る舞いながら、内側では何も感じていませんでした。

同じ事故で妻を亡くしたトラック運転手の陽一と知り合い、彼の子ども二人の世話を引き受けることになります。他人の生活に入り込むうち、彼は自分の空虚さと向き合い始めます。

ここが見どころ

悲しめない主人公

彼は妻を愛していませんでした。その事実を最後まで美化しないのが本作の芯です。

子どもたちの存在

世話を通じて変わっていきますが、子どもは彼を救うための道具として描かれていません。

竹原ピストルの父親

無学で、粗野で、しかし子どもを本気で愛している。主人公と対極にある人物として置かれています。

この映画について:妻が事故で死んだとき、彼は不倫の最中だった。

喪失の物語ですが、主人公は最初から悲しんでいません。その状態から始まるのが本作の特異な点です。

他人の子どもの世話を通じて彼は変わりますが、立派な人間にはなりません。終盤でも彼は自分本位のままです。

西川美和の脚本は、人物の卑しさを描くのがうまい。取材に応じるとき、無意識に格好をつけてしまうといった細部が積み重ねられます。

タイトルの「言い訳」が何を指すのかは、最後まで観ると分かります。救いを与えず、しかし突き放しもしない着地でした。

この作品の良さ

  • 悲しめない主人公という設定
  • 子どもを救済の道具にしない書き方
  • 竹原ピストル演じる対極の人物
  • 人物の卑しさを描く細部

当サイトの評価

4.2/5.0

妻が事故で死んだとき、彼は不倫の最中だった。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.3
映像美4.0
音楽3.9
演技4.5
余韻4.4

世間ではどう評価されているか

原作・脚本
西川美和
上映時間
124
公開
2016

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

西川美和監督が自身の小説を映画化した作品です。

喪失を扱いながら感動的にまとめない構成が評価されました。

こんな人におすすめ

  • 西川美和の作品が好きな人
  • 感動を強要しない映画を求めている人
  • 喪失を扱った作品に関心がある人

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