

室井慎次 敗れざる者
『踊る大捜査線』を期待して観ると、まったく違う映画が始まります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 本広克行
- 出演
- 柳葉敏郎、福本莉子、齋藤潤、生瀬勝久
- 製作国
- 日本
- 公開
- 2024年
- 構成
- 2部作の前編
- 原型
- 『踊る大捜査線』シリーズ
あらすじ(ネタバレなし)
警察官僚として組織と戦い続けた室井慎次は、警察を辞め、故郷の秋田で暮らしていました。
彼は里親として、事情を抱えた子どもたちを引き取っています。かつて事件に関わった少女、非行の過去を持つ少年。血のつながらない共同生活が続いていました。
静かな日々の中で、近くの山中から白骨遺体が発見されます。事件は、室井の過去とも関わりを持っていました。
ここが見どころ
日常の描写
事件はほとんど起きません。食事、通学、雪かき。秋田での生活が丁寧に積み重ねられます。シリーズの派手さとは対極です。
柳葉敏郎の室井
組織と戦っていた頃の険しさが消え、穏やかな人物になっています。この変化を説明せずに見せるのが良い。
秋田の風景
雪、山、川。地方の生活が具体的に描かれます。ロケーションが作品の温度を決めています。
この映画について:『踊る大捜査線』のあの人が、警察を辞めて秋田にいる。
『踊る大捜査線』は、組織の中の理不尽を描くシリーズでした。本作はそこから完全に離れ、組織を降りた人間の生活を描いています。この転換は大胆です。
期待との食い違いは大きく、公開時も戸惑いの声がありました。アクションも事件解決の快感もありません。
ただ、扱っている主題は真っ当です。里親制度、地方の過疎、罪を犯した子どもの居場所。派手さのない問題を、時間をかけて見せるという選択には意味があります。
本作は物語の途中で終わり、後編『生き続ける者』で決着します。2本セットで一つの作品です。
この作品の良さ
- 組織を降りた後の生活という主題
- 柳葉敏郎の変化を説明しない演出
- 秋田の風景と生活の具体性
- 里親制度という題材
当サイトの評価
『踊る大捜査線』のあの人が、警察を辞めて秋田にいる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.5 |
| 映像美 | 3.7 |
| 音楽 | 3.6 |
| 演技 | 3.9 |
| 余韻 | 3.7 |
世間ではどう評価されているか
- 興行収入
- 18.9 億円
- 構成
- 2部作 の前編
- 公開
- 2024 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフで、2部作の前編にあたります。
シリーズの派手さとは対照的に、地方での日常を中心に据えた構成が特徴です。当サイトでは『踊る大捜査線 THE MOVIE』も収録しています。
こんな人におすすめ
- 『踊る大捜査線』シリーズを観てきた人
- 静かな地方の物語が好きな人
- 後編とセットで観られる人
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