

きみの鳥はうたえる
近年の日本映画で、私がいちばん好きな一本かもしれません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 三宅唱
- 原作
- 佐藤泰志『きみの鳥はうたえる』
- 出演
- 柄本佑、石橋静河、染谷将太
- 製作国
- 日本
- 公開
- 2018年
- 舞台
- 北海道函館市
あらすじ(ネタバレなし)
函館の書店で働く「僕」は、無職の静雄とアパートで同居しています。定職に就く気もなく、夜になれば飲みに出る日々です。
同僚の佐知子と関係を持つようになり、彼女は部屋に出入りするようになりました。三人で過ごす時間が増えていきます。
友情とも恋愛ともつかない関係が続きます。しかしそれは、誰かが本気になった瞬間に壊れるものでした。
ここが見どころ
夜の撮り方
クラブ、コンビニ、坂道。函館の夜が、若さの居場所として撮られています。
何も起きない時間
ビリヤード、缶ビール、意味のない会話。その積み重ねだけで、失われるものの重さが作られます。
三人の距離
誰と誰が近いのかが、常に揺れています。説明されないまま、身体の位置だけで示されます。
この映画について:三人でいる夏が、いつまでも続くと思っている。
何も起きない映画です。三人が飲んで、遊んで、また会う。それだけが淡々と続きます。
しかしその全編に、この時間は終わるという予感が流れています。誰も口にしませんが、全員が分かっている。
三宅唱の演出は、俳優に自由を与えつつ画面は厳密です。特に夜の場面の光の作り方が素晴らしい。
終盤、主人公が初めて何かを言おうとします。そこで映画は終わります。この切り方が完璧でした。
この作品の良さ
- 函館の夜の撮り方
- 何も起きない時間の積み重ね
- 三人の距離の示し方
- 終わり方の切れ味
当サイトの評価
三人でいる夏が、いつまでも続くと思っている。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.0 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.1 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.3 |
世間ではどう評価されているか
- 原作
- 佐藤泰志 の小説
- 舞台
- 北海道 函館市
- 公開
- 2018 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
佐藤泰志の小説を原作とし、函館を舞台にした作品です。当サイトでは同じ原作者による『オーバー・フェンス』も収録しています。
大きな出来事が起きない構成のため、退屈と感じる人もいます。
こんな人におすすめ
- 静かな青春映画が好きな人
- 三宅唱の作品を追っている人
- 『ケイコ 目を澄ませて』が良かった人
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