蒲田行進曲FALL GUY
邦画1982年コメディ1980年代深作欣二

蒲田行進曲

映画作りを題材にした邦画では、いちばん面白い一本だと思っています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
深作欣二
原作・脚本
つかこうへい
出演
風間杜夫、平田満、松坂慶子
上映時間
109分
公開
1982年10月

あらすじ(ネタバレなし)

京都の撮影所。人気スターの銀四郎は、自分の子を身ごもった女優・小夏を、子分の大部屋俳優ヤスに押し付けて結婚させます。ヤスは文句ひとつ言わず、彼女を受け入れます。

撮影が進む中、誰もが尻込みする「階段落ち」という危険なスタントの話が持ち上がります。ヤスは、生まれてくる子のために、その仕事を引き受けることを決めます。

ここが見どころ

笑いと悲惨の同時進行

ヤスの献身は喜劇として描かれますが、内容は搾取そのものです。笑っているうちに、笑えなくなる。

階段落ち

クライマックスのスタント。撮影所という枠と、実際の映画撮影が入れ子になり、どこまでが劇中劇か分からなくなります。

この映画について:スターと大部屋俳優と、押し付けられた女優。

映画の裏側を描いた作品ですが、美化しません。スターの下で使い潰される人間がいるという構造を、笑いにしながら正確に示します。

平田満の芝居が圧巻で、卑屈さと純粋さが同居しています。この人物が成立しないと映画が壊れますが、完全に成立しています。

難点は、いま観ると人物関係のパワーバランスがかなり問題含みなことです。特に小夏の扱いは、笑いとして処理しきれません。そこを承知で観る作品だと思います。

この作品の良さ

  • 笑いと搾取を同時に見せる構造
  • 平田満の芝居
  • 撮影所という題材の面白さ

当サイトの評価

4.6/5.0

スターと大部屋俳優と、押し付けられた女優。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.8
映像美4.3
音楽4.3
演技4.9
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

日本アカデミー賞
最優秀作品賞 第6回
キネマ旬報
1位 1982年
原作
つかこうへい 同名戯曲

第6回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞し、キネマ旬報ベスト・テンでも1位に選ばれました。つかこうへいの舞台劇を、深作欣二監督が映画化した作品です。

こんな人におすすめ

  • 映画作りの裏側を描いた作品が好きな人
  • 笑いと悲惨が同居する話が好きな人
  • 1980年代の邦画に興味がある人

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