アイアンマン
20本以上に膨らんだシリーズの起点ですが、この時点ではまだ何も決まっていませんでした。そう思って観ると印象が変わります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ジョン・ファヴロー
- 出演
- ロバート・ダウニー・Jr.、グウィネス・パルトロー、ジェフ・ブリッジス、テレンス・ハワード
- 原作
- マーベル・コミック
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 2008年
- シリーズ
- マーベル・シネマティック・ユニバース第1作
あらすじ(ネタバレなし)
軍需企業スターク・インダストリーズの社長トニー・スタークは、天才的な技術者でありながら、傲慢で享楽的な人物でした。自社の兵器がどう使われているかには興味がありません。
兵器のデモンストレーションのために訪れた中東で、彼は武装勢力に拉致されます。捕らわれた洞窟の中、心臓に負った傷を抱えたまま、彼は脱出のための装甲服を作り上げます。
生還した彼は、自社の兵器が敵の手に渡っている現実を知り、兵器製造からの撤退を宣言します。そして、より洗練されたスーツの開発に取りかかります。
ここが見どころ
洞窟での製作場面
ありあわせの部品で一号機を組み立てる場面が、この映画でいちばん面白い部分です。ヒーローが与えられるのではなく、作られる過程を丁寧に見せている。
ロバート・ダウニー・Jr.
この配役がすべてを決めました。当時の彼は問題を抱えた俳優と見られており、起用は賭けだった。早口の軽口がそのまま人物になっていて、脚本より俳優が先にあるような作りです。
スーツの実在感
CGだけでなく実物の造形も併用しており、金属の重さが画に出ています。飛行場面の高揚感も、この重さがあるから効いています。
この映画について:すべてはここから始まった、という一本。
いま観ると、驚くほど普通の映画です。世界の危機も、他のヒーローとの連携も出てきません。武器を作っていた男が、その責任に気づいて作り直す。それだけの話を2時間かけてやっています。
シリーズが巨大化した後の作品と比べると、規模の小ささがむしろ美点に見えます。悪役は社内にいて、戦いは会社の敷地内で終わる。身の丈に合った話だからこそ、人物の変化がきちんと見える。
アクションとしては、終盤の対決がやや平凡です。似たようなスーツ同士の戦いになるため、画として単調になる。ここはシリーズが後年まで抱え続けた課題でもあります。
映画史的には、この1本の成功がその後の10年以上の映画産業を決めました。良くも悪くも、影響の大きさという点で外せない作品です。
この作品の良さ
- ヒーローが作られる過程を丁寧に見せる構成
- ロバート・ダウニー・Jr.の配役
- 実物の造形を併用したスーツの重さ
- 規模の小ささゆえに人物の変化が見える
当サイトの評価
すべてはここから始まった、という一本。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.1 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.0 |
世間ではどう評価されているか
- シリーズ
- 第1作 マーベル・シネマティック・ユニバース
- 公開
- 2008 年
- 米アカデミー賞
- 2 部門ノミネート
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の第1作にあたる作品です。アカデミー賞では視覚効果賞・音響編集賞にノミネートされました。
公開当時、アイアンマンはマーベルの中では知名度の高いキャラクターではありませんでした。この作品の成功が、以後のシリーズ展開の出発点になっています。
こんな人におすすめ
- MCUを最初から追いたい人
- シリーズの起点を確認したい人
- ヒーローものが苦手でも、話の小さい作品なら観られる人
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