百円の恋100 YEN LOVE
百円の恋
低予算の小さな作品ですが、この10年の邦画で強く記憶に残っている一本です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 武正晴
- 脚本
- 足立紳
- 出演
- 安藤サクラ、新井浩文、稲川実代子
- 上映時間
- 113分
- 公開
- 2014年12月
あらすじ(ネタバレなし)
32歳の一子は、実家でゲームばかりして過ごしています。離婚して戻ってきた妹と衝突し、家を追い出された彼女は、百円ショップの深夜バイトを始めます。
通勤路のボクシングジムで練習する中年男に興味を持ち、やがて自分もグローブをはめます。何ひとつうまくいかない日々の中で、彼女は一度だけ試合に出ることを望みます。
ここが見どころ
安藤サクラの身体
たるんだ身体から、絞られた身体へ。撮影期間中に実際に体を作り替えています。変化がそのまま物語です。
勝ち負けではない
終盤の試合は、勝つための試合ではありません。一度だけ本気でやってみることの意味だけが描かれます。
この映画について:何者でもない32歳が、ボクシングを始める。
前半の一子は、正直まったく好感が持てません。不機嫌で、怠惰で、他人に甘える。そこから始めるのがこの映画の誠実さです。
低予算なので画面は地味で、百円ショップと安アパートとジムしか出てきません。それでも持つのは、身体の変化が具体的に映っているからです。
難点は、性暴力の描写があることと、周囲の人物の描き方が粗いことです。ただ、最後の数分の力はそれを補って余りあります。
この作品の良さ
- 安藤サクラの身体の変化
- 好感の持てない主人公から始める誠実さ
- 勝敗を目的にしない終盤
当サイトの評価
4.5/5.0
何者でもない32歳が、ボクシングを始める。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.5 |
| 映像美 | 4.2 |
| 音楽 | 4.3 |
| 演技 | 5.0 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- 日本アカデミー賞
- 最優秀主演女優賞 安藤サクラ
- IMDb
- 7.1 /10
- 製作
- 低予算 小規模公開から評価が拡大
第39回日本アカデミー賞で安藤サクラが最優秀主演女優賞を受賞しました。低予算の小規模作品が主演女優賞を獲るのは異例のことです。
こんな人におすすめ
- 俳優の芝居を観たい人
- 地味で強い作品が好きな人
- 何者にもなれない感覚が分かる人
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