ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年・洋画)のイメージ
洋画2011年ファンタジー2010年代イギリス

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

単体では成立しない映画です。ただ、8作を追ってきた人にとっては、これ以上ない終わり方でした。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
デヴィッド・イェーツ
原作
J・K・ローリング
出演
ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、レイフ・ファインズ、アラン・リックマン
製作国
イギリス・アメリカ
公開
2011年
シリーズ
全8作の完結編

あらすじ(ネタバレなし)

ヴォルデモートの魂を分けた「分霊箱」を探す旅を続けるハリー、ロン、ハーマイオニー。残された手がかりは、彼らが7年間を過ごした学校そのものにありました。

ホグワーツはすでに支配下に置かれ、生徒たちは息を潜めています。三人が戻ったことで、教師と生徒たちは決起し、城を守るための防衛態勢が敷かれます。

夜が明けるまでの一戦。多くの犠牲が出る中、ハリーは自分が背負ってきたものの正体と、ある人物が本当は何をしてきたのかを知ることになります。

ここが見どころ

アラン・リックマンの回収

8作かけて描かれてきた人物の真意が、終盤の回想で一気に明かされます。シリーズ最大の伏線回収であり、この場面のためだけに全8作を観る価値があると言う人もいます。

ホグワーツの戦い

学び舎が戦場になる。教室も廊下も、これまで日常として映されてきた場所です。積み重ねてきた風景を壊すことで喪失感を出すという、シリーズものにしかできない手法です。

ネビルという人物

1作目では最も頼りなかった生徒が、終盤で最も重要な役割を担います。長いシリーズを追った者だけが受け取れる報酬です。

この映画について:10年8作の物語を、ホグワーツの一夜で畳む。

映画単体としては評価しづらい作品です。導入がなく、説明もなく、いきなり最終局面から始まる。PART1とセット、さらに言えば全8作を観ていることが完全に前提になっています。

そのうえで、完結編としての仕事は果たしています。積み上げてきた人物のほぼ全員に決着をつけ、10年にわたる企画を破綻なく着地させた。これは商業的にも技術的にも簡単なことではありません。

デヴィッド・イェーツの演出は前作から一貫して暗く、色を抜いた画面が続きます。ファンタジーの華やかさを求めると、かなり地味に感じるはずです。

終盤のエピローグについては賛否があります。原作通りではあるものの、映像化すると説明的に見えてしまう。ここは私も引っかかりました。

この作品の良さ

  • 8作分の伏線を回収し切った構成
  • 日常の場所を戦場に変える喪失感の作り方
  • アラン・リックマンの演技
  • 10年の企画を破綻なく着地させた達成

当サイトの評価

4.3/5.0

10年8作の物語を、ホグワーツの一夜で畳む。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美4.7
音楽4.6
演技4.4
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
3 部門ノミネート
シリーズ
完結編 全8作
公開
2011

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

シリーズ全8作の完結編で、アカデミー賞では美術賞・視覚効果賞・メイクアップ賞にノミネートされました。

2001年から10年にわたって製作されたシリーズの最終作にあたります。当サイトでは1作目・2作目・3作目も収録しています。

こんな人におすすめ

  • シリーズを追ってきた人(必須です)
  • PART1を観た人
  • 長いシリーズの終わりを見届けたい人

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