グリーン・デスティニー
アクション映画として観ても、報われない恋の話として観ても成立します。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- アン・リー
- アクション監督
- ユエン・ウーピン
- 出演
- チョウ・ユンファ、ミシェル・ヨー、チャン・ツィイー
- 製作国
- 台湾・香港・中国・アメリカ
- 上映時間
- 120分
- 公開
- 2000年(日本は2000年)
あらすじ(ネタバレなし)
清朝。武術の達人リー・ムーバイは、引退を決意し、名剣「碧名剣(グリーン・デスティニー)」を友人に預けます。長年互いを想いながら、口に出せずにいる同門のシュー・リェンに託しての行動でした。
ところがその夜、剣が何者かに盗まれます。屋根の上を跳ぶ盗人を追ううちに、事件は名家の令嬢イェンと、彼女の抑えつけられた願望に結びついていきます。
ここが見どころ
竹林の決闘
しなる竹の先に立ち、風に揺られながら剣を交える場面。ワイヤーワークを「軽さ」ではなく「浮遊感」に使ったという点で、後続の作品とは質が違います。
抑制された恋
チョウ・ユンファとミシェル・ヨーの二人は、最後まで踏み込みません。アクションの合間に置かれた沈黙が、そのまま感情の量になっています。
タン・ドゥンの音楽
チェロ独奏を中心にした音楽。ヨーヨー・マが演奏を担当しています。
この映画について:竹林の上で剣を交える。武侠映画が世界に届いた一本。
この作品の面白さは、武侠映画の型を使いながら、中身が完全に「言えなかったこと」の話になっている点にあります。剣も飛翔も、感情を出せない人物たちの代わりに動いているように見えます。
チャン・ツィイーの役は自由を求めて暴れますが、その結果として何を失うかまで描かれます。単純な解放の物語にしていないのが誠実です。
難点は、武侠のお約束(気で飛ぶ、屋根を走る)に馴染みがないと、序盤で乗りにくいことです。
この作品の良さ
- 竹林の決闘の映像
- アクションと感情が同じ方向を向いている
- タン・ドゥンの音楽
当サイトの評価
竹林の上で剣を交える。武侠映画が世界に届いた一本。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.9 |
| 音楽 | 4.7 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.3 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 4部門 外国語映画賞ほか
- IMDb
- 7.9 /10
- 言語
- 中国語 字幕作品として異例のヒット
第73回アカデミー賞で外国語映画賞、撮影賞、美術賞、作曲賞の4部門を受賞しました。英語以外の言語による作品として、当時アメリカで記録的な興行成績を挙げています。
この成功をきっかけに、『HERO』『LOVERS』など中国語圏の大作が国際的に公開されるようになりました。
こんな人におすすめ
- アクションと恋愛の両方を求める人
- 映像の美しい作品が好きな人
- 中国語圏の映画に入りたい人
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