EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
題材の重さに対して、映画はかなり優しい作りです。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
釜山。教会の前に置かれた「ベイビー・ボックス」から赤ん坊を盗み出し、子どもを望む夫婦に売る男が二人います。クリーニング店を営むサンヒョンと、施設で育ったドンスです。
ある夜、ボックスに子を預けた若い母ソヨンが、翌日戻ってきます。事情を知った彼女は、通報する代わりに、買い手探しに同行することを選びます。
三人と赤ん坊の旅が始まります。そしてその後を、二人の刑事が尾行しています。
狭い箱の中で交わされる会話。是枝作品に繰り返し出てくる「閉じた空間での告白」の型です。
この役でカンヌの男優賞を受賞しました。韓国の俳優として初の受賞です。
終盤、照明を落とした部屋で交わされる一連。顔を映さないことで、言葉だけが残ります。
扱っているのは嬰児遺棄と人身売買です。しかし映画はそれを、暖かい疑似家族の物語として語ります。ここに批判があるのは当然だと思います。
是枝作品の中では、意図が説明的に語られる場面が多い。『万引き家族』の鋭さと比べると、丸くなった印象は否めません。
難点はそこと、129分の中盤がやや長いことです。ただ俳優陣は素晴らしい。
赤ちゃんポストに置かれた子を、勝手に売ろうとする男たち。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 4.1 |
| 音楽 | 4.2 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.2 |
2022年のカンヌ国際映画祭で、ソン・ガンホが男優賞を受賞しました。韓国の俳優として初の受賞です。
同映画祭ではエキュメニカル審査員賞も受賞しています。
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