ビルマの竪琴THE BURMESE HARP
邦画1956年戦争1950年代市川崑

ビルマの竪琴

歌が主題として機能している、珍しい戦争映画です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
市川崑
原作
竹山道雄
脚本
和田夏十
出演
安井昌二、三國連太郎
上映時間
116分
公開
1956年1月・2月(二部構成)

あらすじ(ネタバレなし)

1945年7月、ビルマ。井上隊長率いる小隊は、音楽学校出身の隊長のもとで合唱を続けてきました。水島上等兵は竪琴を弾きます。

終戦を知らないまま抗戦を続ける部隊があると聞き、水島は説得に向かいます。しかし説得は失敗し、彼は行方不明になります。

収容所に入った隊員たちは、僧の姿をした男を目にします。水島によく似ていますが、その僧は決して振り向きません。

ここが見どころ

『埴生の宿』

日本兵とイギリス兵が、同じ旋律を別々の言葉で歌う場面。言葉が通じない相手と、歌でだけ通じます。

遺体の描写

野ざらしになった日本兵の遺体を、水島が一つずつ埋葬していく。直接的な描写を避けながら、その重さを伝えます。

振り向かない僧

最後まで正体を明かさない。この抑制がこの作品の品格です。

この映画について:戦友の遺骨を埋葬するため、一人だけ現地に残る。

1956年のヴェネツィア国際映画祭でサン・ジョルジョ賞を受賞し、アカデミー外国語映画賞にもノミネートされました。

現地の描写については、後年に「ビルマの実情と異なる」という指摘もあります。史実の記録ではなく、寓話として受け取るべき作品です。

難点はその点と、いまの目にはやや感傷的に見えることです。市川崑は1985年にカラーで再映画化しています。

この作品の良さ

  • 歌の使い方
  • 直接的な描写を避けた演出
  • 抑制された結末

当サイトの評価

4.1/5.0

戦友の遺骨を埋葬するため、一人だけ現地に残る。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美4.3
音楽4.7
演技4.2
余韻4.5

世間ではどう評価されているか

ヴェネツィア
サン・ジョルジョ賞 1956年
アカデミー賞
ノミネート 外国語映画賞
IMDb
8.0 /10

1956年のヴェネツィア国際映画祭でサン・ジョルジョ賞を受賞し、アカデミー外国語映画賞にノミネートされました。

市川崑監督自身により、1985年にカラーで再映画化されています。

こんな人におすすめ

  • 反戦映画を観たい人
  • 音楽が主題の作品が好きな人
  • 1950年代の日本映画に関心がある人

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