OF THE RINGS
ロード・オブ・ザ・リング
3部作の1作目。CGだけに頼らず、実景・ミニチュア・特殊メイクを総動員して中つ国を成立させた。ファンタジー映画の基準を作った作品。
伝記映画としては脚色が多い作品です。そこを承知で観ると、構成の巧さが際立ちます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1947年、プリンストン大学。奨学生として入学したジョン・ナッシュは、社交性に乏しく、独自の理論を打ち立てることに執着しています。
やがて彼は、後にノーベル賞につながる均衡理論を発表し、研究者として評価されていきます。国防総省から暗号解読の依頼を受け、機密の任務に関わるようにもなります。
しかし妻アリシアは、夫の様子に違和感を覚え始めます。ナッシュが見ていたものが何だったのかが、そこで問われることになります。
この映画は、ナッシュの主観をそのまま画面にします。観客は彼と同じ順序で世界を疑うことになる。この構成が最大の発明です。
支える側の疲弊と迷いをきちんと描いており、美談で終わらせていません。
症状が消えるのではなく、共存するという着地。安易な回復物語を避けています。
実在のナッシュの人生とは、かなり異なる部分があります。幻視の描写は劇的効果のための脚色で、実際の症状は主に幻聴だったと伝えられています。そこを史実として受け取るのは危険です。
映画としては、その脚色があるからこそ「観客が騙される」という体験が成立している。倫理と効果が引っ張り合っている作品だと思います。
難点は後半の展開がやや駆け足なことと、感動的にまとめすぎるところです。
天才数学者の見ていた世界を、観客にも同じ順序で見せる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.0 |
| 映像美 | 4.0 |
| 音楽 | 4.1 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.1 |
第74回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞の4部門を受賞しました。
ジョン・ナッシュは1994年にノーベル経済学賞を受賞しています。映画の描写と実際の経歴には差があるため、伝記としてではなく脚色作品として観るのが適切です。
各サービスで「ビューティフル・マインド」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。