あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年・邦画)のイメージ
邦画2023年恋愛2020年代日本

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

扱っている題材の重さと、作品の語り口の軽さの落差については、書いておくべきだと思います。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
成田洋一
原作
汐見夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
出演
福原遥、水上恒司、伊藤健太郎
製作国
日本
公開
2023年
興行収入
45.4億円

あらすじ(ネタバレなし)

母親とうまくいかず、生きる意味を見いだせない女子高生・百合は、ある日1945年の鹿児島にタイムスリップしてしまいます。

そこで彼女を助けたのが、特攻隊員の彰でした。出撃を控えた若者たちが暮らす場所で、百合は彼らと日々を過ごすことになります。

現代へ戻る方法は分かりません。そして彰の出撃の日は近づいてきます。百合は、彼を止めたいと願うようになります。

ここが見どころ

若年層への訴求

現代の高校生を主人公に据えることで、戦争を遠い話ではなく身近な問題として提示しています。この入り口の作り方が支持につながりました。

福原遥の演技

現代から来た人物として、当時の常識に反発し続ける役どころです。その反発が観客の視点を代弁しています。

興行的な成功

45.4億円という数字は、小規模な出発から口コミで伸びた結果です。SNSでの拡散が大きく寄与しました。

この映画について:現代の女子高生が、1945年の特攻隊員と出会う。

この作品には評価の難しさがあります。特攻という題材を、恋愛の枠組みで扱っているためです。若い観客に戦争を考える入り口を与えた点は評価できます。

一方で、特攻の描き方はかなり情緒的です。組織の責任や制度の問題にはほとんど触れられず、若者の純粋さと悲劇性が前面に出る。この構図には批判もあります。

私自身は、入り口としての価値を認めつつ、ここで終わってはいけない題材だと考えています。当サイトでは『この世界の片隅に』『野火』なども収録しています。

映画としての作りは、恋愛ものの定型に忠実です。感動の設計は明快で、狙い通りに機能しています。

この作品の良さ

  • 若年層に戦争を考える入り口を作った
  • 現代の視点を代弁する主人公の設定
  • 口コミで興行を伸ばした訴求力
  • 恋愛ものとしての定型の完成度

当サイトの評価

3.3/5.0

現代の女子高生が、1945年の特攻隊員と出会う。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.1
映像美3.6
音楽3.7
演技3.4
余韻3.4

世間ではどう評価されているか

興行収入
45.4 億円
原作
汐見夏衛 の小説
公開
2023

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

汐見夏衛の小説を原作とし、興行収入45.4億円を記録しました。SNSでの口コミが興行を大きく伸ばしました。

特攻を恋愛の枠組みで扱った構成については、評価と批判の双方があります。当サイトではその点を記しておきます。

こんな人におすすめ

  • 戦争を扱った作品の入り口を探している人
  • 青春恋愛ものが好きな人
  • 他の戦争映画とあわせて観たい人

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