アラジン(1992年・洋画)のイメージ
洋画1992年アニメ1990年代アメリカ

アラジン

この作品のジーニーは、映画史の中でも特殊な存在だと思っています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー
音楽
アラン・メンケン
声の出演
ロビン・ウィリアムズ(ジーニー)、スコット・ワインガー
製作国
アメリカ
公開
1992年
受賞
米アカデミー賞 作曲賞・歌曲賞

あらすじ(ネタバレなし)

アグラバーの街で盗みを働きながら暮らす青年アラジンは、自分には価値がないと感じていました。ある日、市場で出会った娘に惹かれます。彼女は身分を隠した王女ジャスミンでした。

国務大臣ジャファーは、王位を狙って魔法のランプを探していました。洞窟に入れるのは「ダイヤの原石」と呼ばれる者だけ。それがアラジンでした。

ランプから現れたのは、願いを三つ叶えるジーニー。アラジンは王子になる願いを使い、ジャスミンに近づこうとします。しかし嘘の上に築いた関係は、長くは持ちませんでした。

ここが見どころ

ジーニーの自由度

ロビン・ウィリアムズの即興を録音し、それに合わせて作画するという逆転した手順が取られました。数秒ごとに姿を変え、時代も場所も無視した物真似を繰り出す。アニメーションでしかできない表現の極致です。

「A Whole New World」

魔法の絨毯で夜空を飛ぶデュエット。アカデミー歌曲賞を受賞し、ディズニー楽曲の代表作になりました。

背景美術の曲線

アラビアン・ナイトの世界を、直線をほとんど使わない曲線的なデザインで統一しています。人物の輪郭もこの方針に合わせられています。

この映画について:ロビン・ウィリアムズが、アニメーションの限界を押し広げた。

ジーニーの存在が、この作品を特別なものにしています。脚本に書ける類の面白さではなく、演者の即興をアニメーターが追いかけた結果です。この手法はその後も試みられましたが、同じ水準に達した例は多くありません。

物語は「嘘をついた男が正直になる」という単純な型です。ただ、アラジンの動機——自分には価値がないと思い込んでいる——が明確なので、話が最後まで通っています。

ジャスミンの造形も、当時としては前進でした。政略結婚を拒み、自分で選ぶと主張する。ただし物語の主導権はアラジンにあり、限界もあります。

アラブ世界の描写については、公開当時から批判がありました。冒頭の歌詞は後に変更されています。この経緯も含めて記録しておくべき作品です。

この作品の良さ

  • ロビン・ウィリアムズの即興に合わせた作画
  • 「A Whole New World」という楽曲
  • 曲線で統一された美術設計
  • 主人公の動機の明快さ

当サイトの評価

4.4/5.0

ロビン・ウィリアムズが、アニメーションの限界を押し広げた。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.3
映像美4.5
音楽4.9
演技4.5
余韻4.3

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
2 部門受賞(作曲・歌曲)
歌曲賞
A Whole New World
公開
1992

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

第65回アカデミー賞で作曲賞と歌曲賞(「A Whole New World」)を受賞しました。

アラブ世界の描写については公開当時から批判があり、冒頭の楽曲の歌詞は後に変更されています。

こんな人におすすめ

  • ロビン・ウィリアムズの仕事を観たい人
  • ディズニーのミュージカル作品が好きな人
  • アニメーション表現の可能性に興味がある人

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