

アラジン
この作品のジーニーは、映画史の中でも特殊な存在だと思っています。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー
- 音楽
- アラン・メンケン
- 声の出演
- ロビン・ウィリアムズ(ジーニー)、スコット・ワインガー
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 1992年
- 受賞
- 米アカデミー賞 作曲賞・歌曲賞
あらすじ(ネタバレなし)
アグラバーの街で盗みを働きながら暮らす青年アラジンは、自分には価値がないと感じていました。ある日、市場で出会った娘に惹かれます。彼女は身分を隠した王女ジャスミンでした。
国務大臣ジャファーは、王位を狙って魔法のランプを探していました。洞窟に入れるのは「ダイヤの原石」と呼ばれる者だけ。それがアラジンでした。
ランプから現れたのは、願いを三つ叶えるジーニー。アラジンは王子になる願いを使い、ジャスミンに近づこうとします。しかし嘘の上に築いた関係は、長くは持ちませんでした。
ここが見どころ
ジーニーの自由度
ロビン・ウィリアムズの即興を録音し、それに合わせて作画するという逆転した手順が取られました。数秒ごとに姿を変え、時代も場所も無視した物真似を繰り出す。アニメーションでしかできない表現の極致です。
「A Whole New World」
魔法の絨毯で夜空を飛ぶデュエット。アカデミー歌曲賞を受賞し、ディズニー楽曲の代表作になりました。
背景美術の曲線
アラビアン・ナイトの世界を、直線をほとんど使わない曲線的なデザインで統一しています。人物の輪郭もこの方針に合わせられています。
この映画について:ロビン・ウィリアムズが、アニメーションの限界を押し広げた。
ジーニーの存在が、この作品を特別なものにしています。脚本に書ける類の面白さではなく、演者の即興をアニメーターが追いかけた結果です。この手法はその後も試みられましたが、同じ水準に達した例は多くありません。
物語は「嘘をついた男が正直になる」という単純な型です。ただ、アラジンの動機——自分には価値がないと思い込んでいる——が明確なので、話が最後まで通っています。
ジャスミンの造形も、当時としては前進でした。政略結婚を拒み、自分で選ぶと主張する。ただし物語の主導権はアラジンにあり、限界もあります。
アラブ世界の描写については、公開当時から批判がありました。冒頭の歌詞は後に変更されています。この経緯も含めて記録しておくべき作品です。
この作品の良さ
- ロビン・ウィリアムズの即興に合わせた作画
- 「A Whole New World」という楽曲
- 曲線で統一された美術設計
- 主人公の動機の明快さ
当サイトの評価
ロビン・ウィリアムズが、アニメーションの限界を押し広げた。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.3 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.9 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.3 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 2 部門受賞(作曲・歌曲)
- 歌曲賞
- A Whole New World
- 公開
- 1992 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第65回アカデミー賞で作曲賞と歌曲賞(「A Whole New World」)を受賞しました。
アラブ世界の描写については公開当時から批判があり、冒頭の楽曲の歌詞は後に変更されています。
こんな人におすすめ
- ロビン・ウィリアムズの仕事を観たい人
- ディズニーのミュージカル作品が好きな人
- アニメーション表現の可能性に興味がある人
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